シニア通販への対応を急げ
先進国を中心に高齢化が進展している。中でも、群を抜いて高齢化率が高く、同時に「少子化」が進行しているのは、世界を見渡しても日本だけだ。
超高齢化に対応した社会をどのように作るのか、少子化対策としてどのように労働人口を確保するか、といった様々な課題は、先進国の共通テーマとなっており、ここに、日本企業の商売の種がある。
たとえば今、中国でも「養老ブーム」が到来し、大規模な高齢者向け住宅や介護施設の建設が相次いでおり、高齢化対策や介護分野で培ってきたノウハウを持つ日本企業に、ビジネスチャンスが訪れているのだ。
世界に先駆けて高齢化への対応に取り組んできた日本のハード・ソフト両面のノウハウは、いま世界各地で求められており、ポテンシャルの高い需要として現れ始めている。
さらに先駆者として、高齢者向けの商品・サービスのレベルを深化させることが、内需と外需の両輪において日本を再生させる切り札となるはずだ。
改めてこの市場を正確に定義すると、70歳以上がシニア、60歳以上がプレシニアとなる。この中で、我々がアプローチするのは、お金と時間に余裕のある元気シニア市場であり、この年代に向けた商品・サービスメニューの開発が本格化している。
最近のサントリーウェルネスの折り込みチラシでも、「60代。全力で走れますか?」とターゲットを明確にしたコピーを打ち出したり、私が研究員を務める「日本元気シニア総研」では、第1号奨励商品に「クロマティックハーモニカ&ハープの出張演奏」を認定したほか、「あなたが輝く第二の人生を書き綴る~スターティングノート」などの発売を開始している。
いよいよシニア層のモノ・コト消費に照準を合わせた、「シニア通販」時代が到来した。我々も、この市場開拓に本腰を入れる時機である。
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