売れるチラシの作り方
お店の売上げを上げるためには、お客様にお店の商品やサービスを知ってもらわない限り売上げはたちません。そのため、それぞれのお店では販売促進活動をしています。
現在ではインターネットでの販促も増えており、出前・宅配を例に取れば、ネットからの注文と電話からの注文はほぼ半分ずつを占めるようになりました。とはいっても、扱う商品によっては電話からの注文の方が多いお店もあります。
また、毎週末になるとマンションや学習塾、家電量販店、ホームセンター、スーパー、衣料品店、外食など数多く業種で新聞折込チラシが入ってきます。
特にボーナス時や商戦期の前などは、新聞が着ぶくれしたのかと思うほど大量のチラシが折り込まれてきます。
これだけ大量にチラシが使われるということは、まだまだチラシの効果があるからでしょう。
そして、販売促進の効果をさらに上げるためには、チラシなどの紙媒体だけでなく、ネット(HPやSNS、ネット広告)もうまく組み合わせて使うことがよりその効果を上げていきます。
今回のコラムは、紙媒体の代表の1つである「売れるチラシ」について考えていきます。
売れるチラシの作り方
目次
1.チラシの特性
2.チラシと新聞購読率
3.こんなチラシは作ってはいけない
4.売れるチラシを作る3つの前提
5.売れるチラシを作る8つのポイント
1.チラシの特性
インターネットの場合、お客様が自ら能動的に調べない限りは自店のホームページにはたどり着きません 。乱暴な言い方になりますが、お店のことを知らない限りは自店のホームページを見つけてもらえません。そのため「待ちの販売促進」ということになります。
これに対してチラシはお客様の意思に関係なく、お客様の目に飛び込みますから、お客様がそれまで知らなくてもチラシを見ることでお店を知ることができるので、「攻めの販売促進」なのです。
最近は、ホームページに誘導するようにしているチラシも増えてきています。紙面が限られているチラシからホームページへお客様を誘導することは、攻めの販促と待ちの販促を組み合わせたことになります。
2.チラシと新聞購読率
チラシをお客様の手元にお届けするには2つの方法があります。一つは新聞折込。もう一つがポスティングです。ポスティングについては詳しいデータは公表されていませんが、新聞は年齢別・年収別に新聞購読率が調査されています。
次の表を見ると年齢が上がれば上がるほど新聞購読率は高くなり年収別でも収入が高くなればなるほど購読率は上がっていることがわかります。
いくらネットの時代になったからといっても、まだまだ新聞を読んでいる方は大勢います。そして、新聞折込をして売り上げを伸ばしている店もたくさんあるので十分新聞折込広告の効果はあると考えています。
3.こんなチラシは作ってはいけない
チラシを作って配布すれば売上げが上がるかといえば決してそんなことはありません。
どんなにきれいなチラシを作っても、「売れるチラシ」になっていなければ単なるゴミになってしまい、お客様に見てもらえません。そんなチラシの代表例がいくつかあります。
①商品羅列型チラシ
チラシに「あれも載せたい。これも載せたい」と考えて、たくさんの商品やサービスをただ羅列しているだけのチラシは、お客様の目には止まりません。たくさんのことをお客様に伝えようとすると、かえって何も伝わらなくなってしまいます。
②感覚で作るチラシ
なんとなく売れそうだから、これならきっと売れるだろと勝手な思い込みで作るチラシは、お客様が本当に欲しい商品やサービスとかけ離れていることが多々あります。お客様が欲しいと思わない商品サービスでチラシを作っても、お客様は手にすら取ってもらえません。
③丸投げで作るチラシ
売れるチラシの作り方を知らない人に「チラシを作ってくれ」と頼んでも、売れるチラシは出来ません。それは、 お店の思いが伝わらずに、業者さんやデザイナーさんが、勝手に考えて作ったチラシになってしまい、お客様のニーズとかけ離れたチラシになってしまう可能性が高いからです。
④わかりにくチラシ
チラシの内容はもとより、どこにお店があるのか、どこに連絡をすれば良いのか、 お客様が利用する際にとても大切なことが小さく書いてあったり、分かりづらかったりする例はよく見かけます。
折角あと少しで売れるチラシになるはずだったのに、お客様とお店を橋渡しする連絡先や地図などが分かりづらければ、お客様はその段階で思考が止まって、その先には進みません。
4.売れるチラシを作る3つの前提
売れるチラシを作る前に是非とも考えておいていただきたいことがあります。それが下の3つです。
①データを活用する
お客様が欲しいと思っている商品は、必ず売上に現れます。そのデータに基づいてチラシを作れば売上げは、確実に上がっていきます。
また、売れている商品には必ず売れる要素があります。その要素を分析することによっても、売れる商品や売れるチラシは出来上がっていきます。
② 意図をもって企画をする
このチラシのテーマは何なのか、お客様に何を訴えたいのか、そのためにはどの位置にどのような商品やサービスを配置するのか、その全てに明確な理由付けがある企画にすべきです。
そして、そのことをチラシを制作するデザイナーに伝えます。理由付けさえ出来ていれば、チラシを配布した結果の分析もでき、次のチラシ制作に対して有効なデータとなるからです。
③ 妥協をしない
デザイナーにチラシ制作の意図を伝えても、その通りにチラシが出来上がってくるとは限りません。その時に「せっかく作ってくれたから」「修正をお願いしては、デザイナーに申し訳ないから」と安易に妥協しないことです。
当初考えた企画が、きちんとチラシに反映されているかどうかチェックをし、その通りになるまで修正を繰り返して、納得がいくものになって初めて印刷に回します。デザイナーは制作のプロであっても売るプロではないからです。
5.売れるチラシを作る8つのポイント
いよいよ実際にチラシを作る手段に入ります。と言っても実際にお店側が紙面を作るわけではありません。
あくまでもチラシの企画を、どのように考えるかについてのポイント8つについて述べていきます。
① このチラシはどんなお客様が対象になるのでしょうか?
②このチラシに掲載される商品やサービスはどんな機会に売りたいのでしょうか?
③メインの商品やサービスは何になるでしょうか?
④メインの商品が決まったら、それに組み合わせていく商品やサービスは何があるでしょうか?
⑤それによってお客様にはどんなメリットが出るでしょうか?
⑥お店のセールスポイントはどの様に伝えていけばいいでしょうか?
⑦注文に対する動機づけやインセンティブはどのようにしますか
⑧お店に対する安心感や商品に対する補償はどのように考えますか?
以上の8点 考慮しながらチラシの企画をしていけば、売れるチラシは作ることができます。
このコラムを参考にして、売れるチラシを作って、売り上げを伸ばして下さい。
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