社員を育てる企業の賞与配分の方法
日本では、賞与の配分方法について、様々な専門家が様々な配分方法を提示しています。1番大事なことは、その配分方法を専門家の会社でも使っているかということです。1度専門家にお尋ねになるといいでしょう。
当社も賞与配分ポイント表を活用していますが、その配分方法についてお教えすることはありません。それは、成長等級や成長点数に伴った配分の方法を、経営者自らが持っているからです。持っているものを否定して、私が教えることは到底できません。
そして、可視化をしていったときに経営者はある傾向が分かります。それは、様々なことを学んでしまった結果かもしれません。
たとえば、社員の成長点数を基にした総合評価を決めます。90点以上がS、80点以上がA、60点以上がB、40点以上がC、40点未満がD、とある経営者が総合評価を決めたとします。
このときの賞与の配分の仕方、賞与原資によって当然金額は違いますが、たとえば、一般職層の3等級のAの評価の社員の賞与が30万だったとします。
2等級のBの社員の賞与が25万だったとします。
1等級のCの社員の賞与が20万だったとします。
このように総合評価ABCの賞与の差はいずれも5万です。つまり、SABCD間で賞与は当然違っています。
しかし、次のような決め方は問題のある決め方と言えます。
それはSは40万、Aは30万、Bは20万、Cは5万、Dは3万、総合評価によって大きな差がある決め方です。
総合評価は成長の階段です。1歩1歩階段を上っていくことによって賞与が増えていくのです。ところが、総合評価が高い社員は賞与が多く、総合評価が低い社員は極端に賞与が低いという極端な差をつけるということは、この階段は成長の階段ではないと言うことです。
階段とは、たとえば2階建ての家であれば、1階から2階に上がるためにあります。ですから1つ1つの階段の段差は同じです。
成長の階段は1歩1歩階段を上がっていきながら、処遇には大きな違いがあるということは、完全なる矛盾と言わざるを得ないでしょう。これは、処遇の差をつけて社員のモチベーションを上げるという、まったく不思議な処遇の決め方を提案する専門家が多いことに原因があると私は考えています。
経営者は社員が育つことを大事に考えています。少しずつ成長することを楽しみにしています。少しずつ賞与は増えていっていいでしょう。ところが大きな差をつけること自体は、少しずつ成長していくこととまったく矛盾した処遇の決め方と言わざるを得ません。
もし総合評価によって賞与に大きな差をつけているのであれば、それは、お互いに一緒に協力し合って成長することを処遇では否定しているということに気がつかなければなりません。
処遇の決め方の見直しをお願い致します。
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