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第68話:必ずリピートされるビジネスモデル

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導線経営コンサルタント

日本成長戦略研究所株式会社

代表取締役 

【非対面化・オンライン化・自動化】を組織の中枢として捉え、「集客から営業・販売」まで一気通貫で儲けを逃さない導線を設計し、「仕組み化」することで収益を最大化する経営手法を“導線経営”として体系化した第一人者。100名以下の中小企業を中心に「1年で売上2倍の仕組みづくり」を指導。

必ずリピートされるビジネスモデル

「実は月額会費を徴収する会員制サービスを立ち上げようと思っていたんです」「うちも月額課金できる会員制サービスを立ち上げたいと思います」とは、数ヶ月前に弊社顧問先様であるA社(サービス業)の社長、B社(電子機器メーカー)の社長とやり取りした時のこと。

新たな人材・新たな設備に頼ることなく、今あるリソースを有効活用して立ち上げることができる継続課金型の会員制ビジネス。業種業界を問わず、多くの企業が目を付けて導入しているのは事実。それだけ魅力的なビジネスモデルと言えるでしょう。

常に新規案件を獲得し続けなければ売上が立たないようなビジネスをフロー型ビジネスというのに対して、会員制ビジネスは、一度お客様が申込をすれば何度も購入して頂けるようなビジネスであり、お客様=会員の数が増えていけば積み増しされるストック型ビジネスです。

お客様から継続的に購入して頂く、購買頻度を上げるには1)会員制ビジネス、2)分割購買商法の2つです。詳細は下記の動画で解説しています。

購買頻度アップの方法・手法、会員制ビジネス、分割購買商法

※動画の再生はこちら(成長戦略TV 第5回)

冒頭のサービス業であるA社は、地元密着型のビジネスでスタッフが決まったエリアのお客様(住戸)を巡回する業務であること。さらにお客様にお年寄りが多いことから、「離れて暮らす親御さんを見守り隊」をコンセプトに、親御さんの暮らしの安全をサポートするサービスを立ち上げるべく準備を進めていらっしゃいます。

また電子機器メーカーであるB社は、電子機器1台を売っていくらのビジネスではなく、電子機器は全て無償で貸与し、電子機器が提供するサービスのみを月額制にすべく、準備を進めていらっしゃいます。例えて言うなら、コーヒーメーカーを1台1台売るのではなく、コーヒーメーカーは無料で設置し、コーヒーだけを売るような手法です。

以前の顧問先様でも、同じような例がありました。C社はプロパンガスの交換や各種燃料を扱うガスの小売会社でした。売上が落ち込み、何とかV字回復させたいということだったので、自社にあるリソースを考えました。ひとつの強みが、プロパンガスの交換時に、必ずお客様(=そのお宅の奥様)に声をかけるので、お客様とスタッフが顔見知りであること。

そこで、ウォーターサーバーの設置をご紹介し、1ヶ月無料で使用できるというご提案をしたところ、ほとんどのご家庭で導入して頂くことができたのです。今では当たり前のウォーターサーバーかも知れませんが、13年も前の話なので、当時はかなり斬新であったと思います。

また、D社はクリーニング店を展開していましたが、男性用スーツの件数が激減したことで売上が落ち込んでいました。何とかしたいと策を考えていたところ、なぜか冬物の毛布やコートはお客様がなかなか取りに来ない... そこで「なぜ、クリーニングが仕上がっているのに取りに来ないのか?」を数人のお客様に訊いてみると「かさばるので置き場がない」とのこと。

であれば、「うちが有料で預かりましょう!」と提案したところ、多くの需要があることがわかり“レンタルクローゼット事業”を立ち上げることに。これが毎月安定した売上となり、収益の柱になりました。

某レストランではドリンクの原価会員サービスなるものを提供しています。月額会費を支払っている会員はドリンクが全て原価で提供されるのです。お客様にとっては「いつ行っても原価でお得」という会員ならではのメリット。お店側からすれば「ドリンクを原価で提供してもフードで元が取れる」というメリットがあるわけです。

いかがでしょう?毎月決まった売上が上がる、貴社にも実現可能なストック型のビジネスではないでしょうか?セミナーなどでこのような話をすると、必ず「うちの業界は無理です」「うちは特殊だから」という声が上がりますが、本当にそうでしょうか?同業界のみならず、他業界を見渡せば、多くのヒントが隠れています。

色々なストック型ビジネス・月額課金の会員制ビジネスの事例を挙げましたが、ポイントとしておさえておかなければならないのは、何かを提供してはいけないということです。月額課金の会員制ビジネスを立ち上げたからと言って、お客様である会員に対して、手間と時間をかけて何らかの特別な商品・サービスを提供しようとしてはいけないのです。

これでは会員数が増えれば増えただけ、時間と労力がかかってしまい生産性が落ちてしまいます。考えるべき大事なポイントは、その商品・サービスが“無くなったら困るという環境”を創り出す・提供するということです。

あのソフトバンクもフロー型からストック型のビジネスに移行し、大きく成長してきました。以前のソフトバンクはその名の通り、パッケージソフトの流通・卸業が主な事業でした。インターネットの普及に伴い、主要駅前や街頭で「あれだけの機器を無償で配布」していたYahooBBのプロモーションは記憶に新しいところですが、今のソフトバンクと言えば、iphoneなどのスマートフォンに代表される携帯電話会社です。

ソフトバンクを月額会員制のビジネスとして捉えると、利用者である会員数が増えてもソフトバンクは特別な何かを提供してはいません。逆に利用者である我々は、ソフトバンクというサービスが“無くなると困る”状況に陥ってしまいます。

会員制の大型スーパー、COSTCOホールセール(通称:コストコ)も同様です。毎日毎週のようにコストコを利用するお客様は決して多くないでしょう。ところが、コストコに行けなくなるという環境は困るので、会員であり続けるわけです。

成長著しい企業はフロー型ビジネスから脱却し、ストック型ビジネスに移行しています。貴社においても月額課金や会員制の商品・サービスを提供することができるはずです。貴社の商品・サービスを月額課金に変える方法は?会員制で商品・サービスを提供する方法は?お客様から貴社の商品・サービスが「無くなると困る!」と言われる環境は?

 

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