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本物の接客技術とは?

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

私はアパレル業界での経験が長いこともあり、店舗でお客様に対して接客をしてお買い上げいただくという流れが体の中に染み込んでしまっています。

特にアパレル店舗では、店に立つ人によって売上が雲泥の差になります。

店舗の立地や内装、商品が変わっていないのに、良くも悪くも売り上げが相当変わるのです。

これはその人自体の魅力などもありますが、それも含めての接客技術が売り上げに対して大きく影響を与えています。

このことはモノを売っている小売店以外の飲食、美容、サービス業すべてにおいて言えることだと思います。

飲食店で、いらっしゃいませから席の案内、オーダー、おすすめの説明や配膳、会計に至るまでの流れの中で、ホールスタッフが明るく気の利いた人間なのか、暗く間の悪い人間なのかでその日の売上もその後のリピート率も全く変わってきます。

その店舗の顧客層、雰囲気、提供する商品などによって求められる接客技術は当然変わります。

しかしながら極端に優れた技術というのは必要ありません。

よく言われるおもてなしの心も、私はあまり信用していません。

まずはスタッフがその店のことや、モノやサービスを好きでいることが、そしてそのままストレートに伝えることが一番の接客だと感じます。

今後も接客自体はこれからも店舗ビジネスにとって重要な要素となるでしょう。

が、時代は変わってきています。

現在はアマゾンをはじめ様々なネット通販が隆盛し、実店舗でもセルフの店舗が増えています。

モノやサービスを購入するのに、接客が必要な場面が減ってきているのも実感できます。

飲食店でも業態によっては券売機やタブレットでのセルフオーダーも当たり前となってきています。

接客どころか、店舗でスタッフとお客様が接する機会自体が減ってきているのです。

日本は人手不足という変化圧もありますが、それがなくともテクノロジーの進展による変化の波はこれからも勢いを増していくでしょう。

テクノロジーや人手不足と並行して、店舗現場が自ら首を絞めていることもあります。

以前よりアパレル店舗に対してよく言われることで、「店員が邪魔」「接客がうざい」「必要な時にいない」「ゆっくり見れない」などがあります。

皆さんも経験したことがあるかもしれませんが、売上を上げるどころかその逆で、わざわざ人が寄り付かないようなことを長年やってきており、未だに同じようなことをやっています。

それまでは情報の格差があったため、お客様も我慢して接客を受けなければならなかったのですが、今はスタッフよりお客様の方が情報を持っていることも多々あります。

つまり、単なる商品説明のような接客はもう必要ないのです。

それが嫌なお客様は相当数います。

アパレルでも、ユニクロやザラ、H&Mなどいわゆるファストファッション系は半分セルフで比較的自由に見ることができる業態です。

その良し悪しはさておき、この変化は不可避です。

これは何回も申し上げていることですが、これから、店舗ビジネスは二分されていく可能性が非常に高いです。

今でもそうなっているところもありますが、小売でも飲食でも美容でもサービスでも、この変化の波にのまれていくでしょう。

すなわち

量産、自動的、低価格

専用、職人的、高価格

というところですね。

これは昔からある差なのですが、テクノロジーの進展により、その差が縮まるどころか広がっていくということです。

店舗ビジネスで接客が必要になるのはもちろん後者の方です。

前者は人が介在することが珍しくなるのではないでしょうか。

とにかく、あらゆる仕事が変化していく中で、店舗ビジネスも当然変わっていきます。

人と人とのコミュニケーションが必要な店舗は全体的には減っていくでしょう。

前述のようなアパレル販売員は絶対になくなります。

(ハイブランドやデザイナーズなどはショウルーム的に店舗をつくり、人を置くかもしれませんが。)

中途半端な接客技術など、これからは生き残れません。

能動的、積極的に動いていかないと、いつのまにか必要とされなくなってきます。

皆さんはどちらの未来を選びますか?

選べる努力をしていますか?

 

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