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事務職社員の成長意欲を引き出す秘訣

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

すべての会社には事務職を担当する社員がいます。そしてその事務職社員の賃金は比較的低い傾向があります。事務職社員の給料は低いのが当たり前と思っている方もいらっしゃるでしょう。

事務職だから賃金が低いのではないのです。事務職の社員の賃金は一般職だから低いのです。

働き方の違いによって一般職と総合職があります。一般職は、職種限定、または勤務地限定、総合職は、職種も勤務地も限定しない社員です。その違いがあって一般職は賃金が低いのです。

その違いを説明せずに「我が社では事務職の社員の賃金が低い」という言い方をすれば、この会社の中で事務職の仕事はとても重要度の低い仕事と考えていることを暗に伝えていることになります。それでは意欲を失うことになります。

日本の中小企業経営者のほとんどが、すべての社員がステップアップすることを望んでいます。社員はあらゆる職種を経験し、やがて管理職層になり経営者と一緒になって経営をすることを期待されているのです。

そのことを伝えるため、事務職の社員も、事務の仕事以外の営業や製造、または工事の仕事にも挑戦できる道をつくってもらいたいのです。

それは総合職への道の門戸を開くということです。それによって、事務職だから賃金が低い、事務職だから昇進昇格できない、というマイナスのイメージを払拭することができます。

「我が社ではどんな職種の社員も挑戦することができます。そして、いつか一般・中堅・管理職と成長していって最も大きな貢献をしてもらいたい」

と伝えれば、場合によっては「事務職だけでいいです」という方もいるでしょう。それは「自分で得手な仕事だけでいいのです」との自己判断であり、決して差別をしているわけではありません。

この我が社の中にはさまざまな仕事があり、それを経験しながらステップアップし、やがてはこの会社を通じて世の中に大きな貢献をする。

あらゆる選択ができる会社であることを明言するときがいつの日か来ます。それが今なのか、5年後なのか、10年後なのか、時間差があるだけです。それであれば、今それを事務職社員に伝えてもらいたいと思います。

すべての社員にこの会社で成長してもらいたい。もともとこの会社に入るときは、自分の得手な仕事を選んで入ってきた、それはみんな同じです。

しかし、そのすべての社員がこれから20年、30年、40年とどう成長していくかをじっくりと考えてほしいことを、できるだけ早いタイミングで伝えることが大事です。

それによって、事務職の社員は差別されていたのではないことをはっきりと理解するでしょう。

すべての社員がお互いに協力し合ってこそ、この会社全体の成果が上がり、世の中に最も大きな貢献ができる会社になるのです。その事務職だけを区別していないことを、
しっかりと全社員に知らしめるときは今だとお考えください。

 

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