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成果を出すための目標設定方法

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

店舗ビジネスに関わらず、仕事で成果を上げるために必要なものがあります。

ほとんどの皆さんはご存じなので、改めて言うのもアレなんですが、大事なことなので確認のために言っておきますと、必要なものというのは“目標”です。

「ん?何をいまさら言っているんだ!仕事をやっていて目標がない奴がいるわけがないだろう!」とお怒りの声が聞こえてきそうですね。

まあ、ちょっと落ち着いて読んでいただきたいのですが、さらに言うと、“目的”も必要です。

「いい加減にしろ!」と本気で怒られそうなので、なぜ私がここまで当たり前のことを言っているのか、これからお話ししたいと思います。

私はこれまで店舗ビジネス(主にアパレル)を20年以上行っていますが、所属するスタッフで目的や目標を持って働いている人はほとんどいませんでした。

会社側から与えられた目標をクリアするためにがんばってくれている人もいましたが、その人たちを入れても、目的や目標を持っているのはかなり少数派です。

そもそも仕事の成果というのは基本的に目標の達成度合いで判断されます。

その目標がないのは、仕事の方向性も、基準も、やり方も、何も決められません。

何のためにそこにいるのか、も不明です。

そんな状態の人たちが、社内の人間だけでなく、他社にも大勢いました。

一言でいえば、“惰性”でやっているんですね。

やる気がないわけではなさそうだが、自発的に、積極的に仕事に取り組まない。

任せたことは最低限はやってくれるが、工夫やプラスアルファがない。

あまり高望みをしているつもりはないのですが、暖簾に腕押し、糠に釘、といった感じでどうにももどかしいことが多々あります。

そして目標がないと(与えられた目標を忘れていることも含め)それに伴う努力や工夫がないため、成長がありません。

こういう人が本当に多いんですね。

だから私は、この目的、目標の大切さを今更ながら訴えているわけです。

経営者の皆さんは、当然目的、目標があります。

ない場合はヤバい会社ですね。

一方で社員たちは、基本的に受け身です。

そこから自発的に目的や目標が生まれてくるはずもなく、全く使えない社員になっているか、いつの間にか退職しているか…というパターンですね。

ではどうすれば目的や目標を持って、仕事に邁進してくれるのでしょうか?

ここでは目標に絞ってお伝えしますが、まず目標を持たない大きな要因となっているのが現状に対する危機感がないことです。

このままじゃだめだ、という思いが目標の原点になります。

それがないと、人は今よりも良くしよう、向上しようは思いません。

上手くいっているときも、そうでないときも現状に対する危機感は非常に重要です。

慣れや甘えがどんどん会社を蝕んでいきます。

社員に対して危機感をもたせるには、まずは会社側が情報を公開することです。

現状を正確に把握させることが、スタート地点となります。

その上で、他社や自社の他部門、社員間の比較を行うことです。

売上はもとより、利益やコストなど、また自社で重要な指標を作り、常に見える状態にしておく。

単に危機感だけ煽るのは逆効果となりますので、どうすればこの状況が改善されるのか、具体的な方策を社員とともに考える時間を作ることです。

このような地道な行動が、健全な危機感を生み、自発的な目標を持つことにつながっていくのです。

こうやって下地をつくってはじめて、会社側から与える目標が意味を持ってくるのです。

健全な危機感を持っていない社員に対して、会社側が一方的に、単に数字を分解しただけの目標を与えても、ほとんどの社員は本気で取り組みません。

しっかりと自発的に目標を持ち、それに対して行動を促す、健全な危機感を醸成する環境づくりが何よりも優先されないと、同じことの繰り返しになります。

皆さんの会社では、健全な危機感を醸成させる仕組みができていますか?

 

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