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社員が永続的に成長する方法

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

成長シートの期待成果にはどのようなものが掲げられているでしょうか。

一般的には売上高や利益を掲げられていることでしょう。現場で働く社員からすると、特に売上を上げるためにはどうしてもあることにまい進せざるを得ません。

それは企業としては、決して悪いことではないと考えていることです。それは残業です。

残業することによって売上が増えるのであれば、または残業することによって生産量が増えるのであれば、企業としては場合によっては願ってもないものだと考えるでしょう。

社員にも決して残業が悪いという思いはありません。なぜなら残業しただけ、残業代が加算されるからです。

賃金は社員が勝手に増やすことができないものです。しかし残業だけはすればした分だけ、残業代として受けることができます。

残業すれば収入が増える。これを一度経験をしてしまうと、あることが起きます。

  • うっかり残業
  • ちゃっかり残業
  • しっかり残業

と残業手当を意識する仕事の仕方になってしまうということです。

残業代が継続的に支給されるようになると、当然ながら社員にとって生活費の一部になります。

生活費の一部になると、企業側にとって大きな問題になってきます。生産性を悪化させることになるからです。

例えば、労働時間1時間当たりの売上高・粗利益が下がっていく傾向にあることに気が付いていません。

売上・利益が下がると困ると考える会社は、さらにまた残業をさせて売上・利益を維持しようと考えるでしょう。

これは悪循環と言わざるを得ません。しかも、社員の成長を妨げることにさえなります。

多くの企業がこの悪循環に陥っています。この悪循環に陥ったそもそもの原因は、
社員の上げる成果を「売上高」だけとしてしまったことです。

本当は別な期待成果が必要なのです。それが「生産性」という期待成果です。

「短い時間で売上・利益を上げられる社員が最も優秀な社員です」ということを示すため、「生産性」という期待成果を成長シートに入れることが今、求められています。

これによって短い時間で成果を上げられる社員が最も優秀な社員だとわかると、社員は残業をせずに高い成果を上げることに取り組むようになります。

全社員で取り組めば自ずと残業代が減り、そして一方では高い利益を計上することができるようになります。

こうなれば企業には多くの利益が残ります。そうなったとき、多くの企業がその残った利益を賞与原資にしようと考えているでしょう。企業としてはそれを明確に社員に発表することが必要でしょう。

この仕組みが出来上がった会社は、社員が残業して生活費を稼ぐという悪循環から抜け出し、常に生産性を上げて高い売上・利益を上げる社員として成長していきます。

残業をして生活費を稼ぐと考えた社員は、いつか残業時間の限界を迎えた時に成果がストップします。しかし生産性を上げている社員は永続的に成長することが可能になります。

継続して成長する社員は当然ながら賃金も増えていくことになります。

企業にとってもいい、社員にとってもいい。

そのような好循環をつくりあげるためには、「生産性を高めている社員が最も賃金が上がる」そんな評価の決め方と賃金の決め方になるよう、大至急見直さなければならない時代が来たと考えてください。

 

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