第47号:成長企業の店長育成と衰退企業の店長育成の違いとは
人材不足がますます厳しくなる中、店長育成はとても重要な課題になっています。
店長次第で、業績やアルバイトさんの定着率が大きく変わると言っても過言ではありません。また、チェーン店を目指すサービス業さんにおいて、一人目、ニ人目の店長まではなんとか育てることができても、その先で9割の店舗が何らかのつまづきがあると言います。
一人目の店長さんは、創業時から経営者のもとで共にお店の運営をしてきているので、経営者のやり方を実体験で学び、繁盛店の作り方も感覚的に身に付けているものです。そして二人目以降の店長さんも同じようなやり方で育成していくというのがありがちなパターンです。まるで自分の分身を作っていくかのように店長さんを育てていくのです。
このようなやり方で店舗展開をしていくことを支店経営といいます。
店長に様々な権限を徐々に与えながら、経営者と同じように、お店の「商品構成」「価格設定」「接客サービス」「販売促進」「アルバイト教育」など、全ての事柄を店長に判断させていきます。
店舗を運営する上では様々な意思決定がありますが、その意思決定のための基準が明確に示されないままに、店長にお店の運営を委ねてしまう会社が多いのです。
一方で、安定的な業績を上げているチェーン店さんのほとんどは本部経営をしています。
本部経営とは、店舗経営に対する意思決定は本部が行います。店長の仕事は、本部で決められた商品やサービスの品質基準に基づいて、その品質基準の維持管理をすることです。現場運営をするために決められたポイントを、決められた周期でチェックを行っていくことが主な役割になります。
安定成長するチェーン店は、店長次第で業績が大きくブレないような管理体制ができているのです。チェーン店展開をする場合、店長育成をする以前に、店長における役割や責任を、まず明確にすることが欠かせないのです。
そして、支店経営をするのか、本部経営をするのか、自社の目指すビジョンに向かう場合、どちらなのかを決めてから店長育成をしていかなければいけないのです。
あなたの会社は店長の役割と責任を明確にしていますか?
その役割や責任が不明確なままの人材育成は必ず崩れていきます。
まずは店長を育てるための仕組みを整備しましょう。
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