顧客満足度(CS)と組織力の関係
顧客満足度を高める。
成熟化社会においては、顧客のニーズも多様化し、顧客全体のニーズに応えるのではなく、目の前の顧客ひとりひとりのニーズに応えていくことが重要な時代になっています。
ホスピタリティコンサルタントの私へのニーズも、そんなマーケット環境の中で、
「ホスピタリティを上げてサービス向上をさせたい!」
「顧客満足度を向上させて業績を上げたい!」
「他社と差別化したい!」
といった要望が以前に比べて増えています。
それには、今ある接客やサービスを見直し、より独自性を創出し、現場スタッフへの教育の見直しやトレーニングを実施していくことになりますが、それと同時に大切なことがあります。
それは「組織のあり方」です。
いくら現場のスタッフに、今よりもっとお客様に満足してもらう為にサービスを磨くことや、接客スキルの向上を図ろうとしても、組織が疲弊していては思ったような効果は得られません。
それはいたって単純で、自分たちが心からお客様に喜んでいただきたいと思えるかどうかと組織環境とが大きく関係しているからです。
例えば、職場の人間関係が悪く、仕事だからしょうがなくやっている。
現場改善のアイデアはあるが、上司は聞く耳を持たない。
お客様の為に頑張りたいが、他部署が理解してしてくれないので余計なことはしたくない。
など、私が伺う企業ではこのような課題を持っている企業が多く、そのような企業の現場スタッフに、いくら「お客様の為に頑張ろう!」「顧客満足度を向上させよう!」と投げかけたところで響きませんし、主体的に動きません。
サービス業は「人が生命線」なので、「人」がその気にならなければ、生産性も上がらないですし、いくら教育に経費を費やしても成果は上がりません。
それではどうすれば良いのでしょうか?
大切なことは「組織力向上」と「サービス向上」を一緒に改革するということです。
組織の課題も解決しつつ、サービスの向上もする。
この両輪が必要であり、どちらかが欠けても片手落ちです。
職場の人間関係が悪いケースで圧倒的に多いのがコミュニケーション不足ですので、ミーティングの時間を増やしたり、お互いに感謝の気持ちを伝えあったりというような施策を実行する。
サービス向上に関しては、現状のサービスの問題点や強みを洗い出し、独自性のあるサービスを皆で考えて創造するなど・・・。
このふたつを一緒にやることで、
スタッフに「職場環境も良くなり、お客様にも喜んでいただける」という気運を社内に醸成し、スタッフの士気を高めながら改革を実行する。
このプロセスが最終的な効果を生むのに大切な枠組みとなります。
所詮、経営者が何も現場を支援しなくて、現場に要求を押し付けているだけでは、現場は不満とやらされ感が漂いますよね。
あなたの会社の組織はうまくいっていますか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。