第46号:ペルソナ(最重要顧客)が決まっていないことで複雑化する店舗運営が様々な問題を起こしている
ペルソナ(最重要顧客)を決めていないお店は、どのようなお客様も全員を満足させようと頑張ってしまいます。しかしそれが、知らず知らずのうちに大切な優良顧客を失うことになっていることに気づいて頂きたいのです。
例えば、飲食店。一般的なお店には様々なお客様が訪れます。なかには、お一人様から団体様迄を対象にして間口を広げているお店もあります。でもそうすると、幅広い顧客ニーズに応えなければならないため、メニュー数は増え、求められるサービスは多様化し、その結果、店舗運営が複雑化していきます。そこに、大きな問題が潜んでいることを理解しなければいけません。
仲間と盛り上がりたい団体の宴会と二人でゆっくりくつろぎに来ているお客様の席が、近くになった時、どちらの立場に立って接客をすればよいでしょうか?ペルソナが決まっていないお店のスタッフは、仲間と盛り上がりたい宴会客と静かに語り合いたい二人客のどちらのお客様を立てれば良いのか、とまどったまま、その場しのぎの対応しかできなくなってしまいます。そうなると、どちらのお客様にもそこそこの満足しか提供できなくなり、再来店して頂ける確率も下がります。
しかし、お店を安定成長させるためには、新規集客以上にリピート客の育成が重要です!
リピート客を量産するためには、お店が最も忙しい日にすべてのお客様を満足させることを目指さなければいけません。暇な日なら問題なく運営できていても、忙しい日になると料理を適切なタイミングで提供することだけで精一杯というような状況では、良質な顧客から離れていくことになります。
忙しい日の営業こそ、最高のパフォーマンスを行わなければいけないのです。
忙しい日の営業次第で繁盛店になるのか、衰退していくのかが決まるのです。
そして、毎回、安定したサービスを提供し続けなければいけないのです。
例えば、比較的にお客様の少ない平日に初めてお店を訪れたお客様が、料理やお店の気の利いたサービスに大変満足してくれました。次は友達を誘ってお店が忙しい週末に訪れてくれましたが、前回とは違って、愛想のないサービス、料理もなかなか出てこない、およそ満足とはかけ離れた状況でした。というのでは、そのお客様が次に来店される確率はほぼゼロに等しくなるでしょう。
このように、ペルソナが決まっていないことは、お店の運営を複雑化させ、サービスの品質の低下を招き、良質な顧客を失っていくことにつながるのです。
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