唯一無二の世界を世間に知らしめる効用―独自性こそ最大の宣伝材料―
私はこれまで
― 御社の事業内容やこだわりの思い、守ってきた伝統や信条、哲学、目指している理想像などを、発信可能なコンテンツとして抽出してまとめあげ、それを様々な媒体・・地方メディアやSNSなどを通じて情報発信すれば、強力な販売促進戦略として業績アップに貢献しますよ。―
といった意味のことを、このコラムを通じてお伝えしてきました。
それでは何故自社の思いやこだわり、伝統、信条といったものを発信することが業績にプラスに作用するのでしょうか。
それは、こういった情報発信が、「我が社が独自性を持ち、唯一無二の存在であること」を世間に知らしめることになるからです。
そして、この「独自性を持ち唯一無二の存在であること」は、多くの同業他社がある中で、市場(顧客)が、御社を選ぶ強力な理由付けになるのです。
これが、経営者が継続的に情報発信することがプラスに働く理由です。
とはいえここで、二つの疑問が出るのではないでしょうか。
一つは「独自性というけれど、我が社はそこまで特別なものをもともと持っている訳じゃないよ。」という声と
「独自性をアピールすることが、何故業績アップにつながるのかそこの理由がわからないよ。」というものです。
前者の「独自性を持っていた訳じゃない。」という疑問に対する答えは、以下のようなことになります。
特別な商材やノウハウを持っていなくても、御社の思いやこだわりといったものはそれなりに御社独自のものです。それが仕事に真摯に向き合った内容のものであれば、そのことをアピールするのは、プラスにこそなれマイナスに働くことはありません。
ここで大切なのは、むしろその内容よりも「情報発信を継続的に続ける」という行為そのものなのです。
理由は単純です。
そんなことを続ける経営者はほとんどいないからです。
というより、その前にこのことに気付いている経営者もほとんどいません。
ごく僅かな経営者がこのことに気が付き、情報発信することによって大きな成果を得ています。また、気付いているけれど、なかなか実行できないでいる経営者もいますが、これもわずかです。
とにかく、継続的に情報発信を続ける経営者は極端に少ないのですから、その行為自体がまるで強い「独自性」を持っているかのように見えるのです。
これはその努力に対する報酬のようなものですから、胸を張って享受すればいい、と私は考えます。
次に「独自性をアピールすることが、何故業績アップにつながるのか?」という疑問に対する答えですが、その半分は第1の疑問に対する回答の中に含まれています。
つまり、情報発信を継続的に行なう経営者は極端に少ないのですから、その行為そのものが「目立つ」ことになります。
顧客に選ばれるためには、まず顧客に「知られ」なくては始まらない訳ですから、「目立つ」ことは理にかなっていることになるのです。
また、いかに情報化社会と言われ、世間に情報が溢れているといっても、我が社の情報を他の誰かが積極的に発信してくれる訳でも取り上げてくれる訳でもありません。
我が社の情報は我が社で発信していくしかないのです。
その際に、ただ自社の商品情報やサービス情報を流したのでは、普通の広告宣伝になります。
広告宣伝にはまたそれなりの意義や使い方がありますが、経営者の行なう継続的な情報発信には、露骨すぎて馴染みません。
ここでは、自社の思いやこだわりといった独自性のアピールが最も効果的なのです。
これが、自社の思いやこだわり、伝統、信条といったものを発信することが業績にプラスに作用するという理由です。
「独自性」にそれほど大きな意味を感じている経営者はまだ少ないと思いますが、このインパクトの大きさを信じて情報発信の際の考え方や姿勢に積極的に取り入れていってもらいたいと思います。
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