営業時間を短縮しても、ファミレスの売上を伸ばす法
外食では、深夜営業の縮小・廃止など営業時間の短縮に取り組む会社が増えてきました。また、ロイヤルホストは定休日導入の検討もしています。
深夜の時間帯にアルバイトを募集しても集まらないため、人件費が上がっているにも関わらず、来店数が少ない時間帯に営業をしていても、コストに見合わず赤字になってしまうからです。
経営者の視点からすれば、儲からない時間帯は営業をしなければコストを抑えられ、利益が伸びますから、当然と言えば当然の決断です。
さらに、人員が少ない中で無理に営業時間を長くすれば、スタッフに長時間労働を強いることにもなり、ブラック企業の烙印を押されかねません。
しかし、営業時間を短縮し、定休日を導入すれば、売上は下がるでしょう。コストは圧縮できたとしても、利益の元となる売上を時間短縮前と同レベルに維持し、また売上を伸ばしていくためには、何らかの対策が必要になってきます。
メニューを変えて客層を広げることも1つの対策です。アイドルタイムの強化も方法の1つです。ところが、営業時間を短縮しても、売上をもっと大きく上げる方法があります。
それが、宅配の導入です。
お届けガストは1店舗1日平均20件のオーダーが(日経MJ2014年4月9日)があるので、1ヶ月に600件の注文が入ることになります。このデータは2013年度のデータですから、宅配市場の伸び率を考えれば現在はもっと増えているはずです。
これだけの市場を大手だけに任せておくわけにはいきません。中堅や数店舗を運営しているファミリーレストランでも、宅配の導入は大きな収益の柱になります。
「疲れて帰ってきたので、近くのコンビニでも外出するのはイヤだ」
「雨が降っていて、出掛けたくない」
「料理をつくるのは面倒だし、後片付けもしたくない」
「自分でつくるよりも美味しいものが食べたい」
「たまには楽もしたいし、化粧をして出掛けるのもちょっとね」
「家族も宅配を注文すると喜ぶ」
「食べに行く時間がもったいない」
「知らない人と隣り合わせの席に座りたくない」
「ピザや寿司でなくて、普通のご飯がたべたい」
などなど、ファミリーレストランへの宅配のニーズは確実にあります。
そして、なにより中堅や個人経営のファミリーレストランでも、大手に打ち勝つことができるのが宅配の大きな魅力です。
今までのコンサルティング先の企業様でも、自店の魅力をアピールし、中堅や個人営業だからできる地域密着の品揃えや小回りの利く営業方法で、業績を上げてきました。
宅配の注文の多い時間帯は、昼食時と夕食時であり、深夜ではないのですが、宅配をするには人員が必要です。
対策としては、店の現有スタッフを店と宅配の両方で効率的に活用することもできますし、女性や60歳以上の方を採用することも可能です。
営業時間を短縮する場合はもちろんのこと、郊外型のフリースタンディングの店舗や夕方の客数が伸び悩んでいる店舗には、宅配は強力な武器になります。
2020年の東京オリンピック開催時には、イートインのお客様は大幅に減ってしまうでしょう。
しかし、宅配を導入すれば、東京オリンピックのときには、大きな売上の柱になることは間違いありません。
そのためにも、今から3年後を見据えて、宅配を本格導入してみませんか?
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