「育成者」の在り方から見直す必要性
2017年が始まりました。
新年最初のコラムでは、人と組織の成長サポートの仕事をするその現場で、日々私が感じていることを整理して見たいと思います。
本気で、「人を育てたい!」と決めている方にとって、何かのヒントになれば幸いです。
- 一人の社員の姿が、組織を変える
一人の人間が、頑張る姿が周囲に影響を与えます。
人が、「うまくいかなくても、諦めることなく真剣に取り組む」・・・その、ひたむきな姿勢。
そんな姿は、周囲の人の心に何らかの変化を起こすもの。
心の中に、小さな火が灯ると、火は輝きを増し、やがて、発言や、行動が変化することがある。
ある社員が体験したことや、日常的に起きていることが、他の社員にとっての働くことや生きる目的に気づくきっかけになる。
社員一人一人には、もともと「主体性」があり、「自主的に働きたい」という欲求がある。
しかし、様々な制約条件の中で、主体性を発揮できないまま、依存型になっていく。
実は、制約条件の中には、勝手にそう思い込んでいるだけ、というものが多いのですが・・・。
それに気づくきっかけが、人が、「あきらめないで頑張る姿」に触れることなのだ。
これからの経営は、社員の主体性をいかに引き出せるかにかかっている。
人を育てたいならば、そんな人の心の火を消さないように応援し、あらゆる手段で励ましましょう。
- 激変する経営環境へ変化対応する
昨今の世界情勢の変化、そこからダイレクトに影響を受けるのが経済環境です。
今年はさらに激しさを増すでしょう。もはや、誰にも正確な予測は難しいのかもしれません。
環境が変化する時に、大切なことは自分自身が大切な「原則」に則って生きること。
これが、「原則」に則った環境変化への対応です。
現場に関わっている社員(全員の)知恵で、原則から考え、スピード対応する必要がある。
スピードは、各自の情報収集力〜現場判断力や行動力に懸かっている!
いちいち上司にお伺いを立てなくとも、自分の中の「原則」である「仕事観・人生観」に従って行動すべき時代なのです。
会社が社員の主体性に任せる以上は、現場で毎日なされる判断は、経営理念や、会社が大切にしている価値を判断基準として行われる必要がある。
そのためには管理者が、社員の経営理念・価値の理解浸透レベルの現れである、その行動結果を人事考課などの物差しで正しくはかり、良いことは承認、奨励し、修正すべきことは自覚するように接する。
このような取り組みが、管理者(育成者)にはさらに求められる。
もって社員のやる気を高め、主体性を高める仕組みを機能させる必要がある。
- 「育成者」の在り方から見直す必要性
部下は、上司が自分をどういう存在だと思っているかを敏感に感じ取っている
例えば、上司から「こいつはダメだ」と思われている、と感じた部下は、上司に不信感を抱くとともに、期待通りにダメな部下になろうとする・・・。
一方で、上司から、「こいつは絶対成長する!」と思われている、と感じた部下は、勇気がでるとともに、見守られている安心感の中でのびのびと自分の力を解放し、期待通りに成長しようとするもの。
「人を育てる」には
*「関心を持って接すること」
*「育成者自身が部下の見本となること」
*「生きる目的を共に考え、仕事の上での役割を意識させる」
*「その仕事をやり切らせ、仕事に自信をつけ、人生に自信をつけさせる」
*「できないことを、できるようになるまで支援し続ける」
→これらは、相手に愛情を注ぐことができないと絶対にうまくいかない。
社内の育成者には、部下に対する愛情を持つレベル、すなわち部下をやる気にする「メンター」への自己変革が時代の要請なのである。
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