10年後の「夢」と知的財産~社長、強力な知財は「夢」から生まれますよ!
「後藤さん、自分の事業について10年後の姿を考えているんですけど、正直わからないんです。10年後の世の中って、どうなるか誰も想像できないじゃないですか。だから、2,3年後の状態を予測して、それに合った付加機能について特許取りたいんです」
これは、先日あいさつ回りで伺った経営者の方のお話を要約したものです。
一応、経営者のご意見に即し、付加機能についてブレーンストーミングをした上で特許出願を追加で行うこととなりました。
皆様は、「10年後の世界」ってどうなると思われるでしょうか?
ロボットが人間の代わりをし、人手不足が解消される?
宇宙開発が進み、火星に移住できる足掛かりができる?
それとも、巨大地震と氷河期で大打撃を受ける?
再び世界戦争が起きる?
・・・
確かに、誰にも予測できないことだと思います。しかし、「予測できないこと」と「こうありたいということ」は全く異なります。
10年後や20年後は、「こうなっているだろう」と予測するのではなく、予測できないからこそ「こうありたい。だからそれに向けて私(あるいはわが社)はこういう方向に進む」という或る意味「夢見る」ことが大事なのです。
この議論は「理想論」かもしれません。しかし、日々の経営に追われているからこそ、「理想」をいかにして「現実的な形」にするかも考えておかないと、会社や自分自身の将来に不安しか残らないのではないでしょうか。
或るコマーシャルで、「どんな夢でも、願わなければ叶わない。なぜなら、願う夢以上のことは実現できないから」というようなセリフがありました。
近未来のことは、まさにこれです。「予測する」のではなく、「願う」ことです。そしてその「夢」「願い」をどういう形に変えるか、これが強力な知的財産に生まれ変わります。
2、3年後に必要な「現実的な」機能と、10年後に「夢」を実現できる機能。
どちらが大事かといえば、どちらも大事です。
しかし、あえて重要度を比較すれば、10年後の「夢」の方が重要度は高いのです。なぜなら、「夢」を持たなければ実現できないから。
皆様も考えてみてください。
あなたの10年後の「夢」は何ですか?
それを実現するための「形」は何ですか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。