第24号:戦う市場の選び方が勝敗を決める
新店舗立ち上げプロジェクトサポートの際の話です。
パン屋さんを立ち上げるのだが自社の強みが今一つ明確にならなくて、困ってるので相談に乗ってほしいというご依頼でした。通常、新規のプロジェクトを考えるときは、他社との差別化を図るために、自社の強みを見つけ出すことから始めるというのが一般的です。その場合、ありがちなのが、自社の商品に対する強みを、他社と比較する中で見つけ出そうとすることです。
しかし、実際には、商品の差はなかなかお客様に伝わりにくいものです。なぜなら、今はどのお店の商品も一定のレベルで美味しいからです。実は、お客様は商品だけで選んでいるのではなく、商品を購入する際の、店舗の雰囲気やサービスなどのプロセスから実感する「体験」を買っています。
ですから、私達は戦略を考えるとき、まず戦う市場をどこにするかについて考えることから始めます。
なぜなら、市場のニーズが多様化していて、顧客によって求めているものは様々だからです。毎日、朝食にパンを食べる人と、おやつがわりにたまにパンを食べる人ではニーズは全然違います。1人で買い物に来る人と、子連れで買い物に来る人では求める接客や購入しやすさが違います。
ですから、お客様に選ばれ続けるためには、商品のみならず、接客や店作り等、体験全てをターゲット客のために作り込むことが大切です。そのためにも顧客のニーズを最も理解できる市場で戦うことがアドバンテージになります。
お客様のニーズを理解し、お客様にとって嬉しい商品やサービスと、お客様とって不快に思うことをしっかりと理解した店舗づくりをしましょう。
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