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人事評価制度を機能させる要とは

SPECIAL

独自の人材育成の仕組みづくりコンサルタント

株式会社トゥルーチームコンサルティング

代表取締役 

社内に本物のチームをつくり、「人材育成の拡大再生産」を実現させるコンサルタント。単なる形だけの組織ではなく、中小企業にとって最も大切な、社長と社員の「同志関係」づくりを基本とした、人材育成の仕組みづくりを指導。

「ヨシノさん、うちの会社では社員の成長を重視しています。

そのために、人事評価制度の仕組みを独自に構築し、3年経ちましたが、どうも部署によって社員の成長度や、離職率に差が出てきているようなのです・・・」

人事評価制度や仕組みがいくら良くても、運用する主体によって結果にばらつきが出る、というお悩みのご相談です。

こういう場合は、そもそも「評価」という言葉の意味が統一されていない。

私の「評価」の定義とは、会社の方針・理念に照らして・・・

  1. 良いこと、できていることは承認し、褒める。
  2. 要改善、気付いていないところは、(部下に)「自覚させる」こと。

この2つの意味をもつ。

評価者である上司が、「あまり評価を辛くすると、社員のモチベーションが上がりにくい」とか、「厳しく突き放すくらいがちょうどいい」などという発言が出ているのであれば・・・

実際は、上司によってかなり主観的な「評価」(もどき?)になっている。

評価に「甘い・辛い」は必要ないのです。

不公平感を感じさせる元凶です。

さらに、「本人評価」を取り入れている仕組みである場合に、上司の評価と、部下の自己評価にギャップがある。

この場合、上司は要改善の事実を部下に「自覚させる」ことができていない。

部下が上司に反発し、関係が悪化しているケースもありえます。

そもそも、上司と部下の信頼関係ができていなければ、正しい「評価」は機能しないでしょう。

特に中小企業の場合、ほとんどの上司はプレイングマネージャーで、自分の数字もあり、多忙です。

そのため、上司が、部下をよく見られない状況が慢性化しやすい。

この場合、上司は部下の気持ちに共感したり、寄り添う、ということが十分に出来ていない。(もちろん、個人差はありますが)

普段、自分の仕事を見ていない上司から、年に2回程度、数字の結果だけで判断されるだけで、プロセスの背景にある自分の「思いや気持ち」の部分を見てくれていない人間に、自分を評価される部下の気持ちを考えると、無理もないな・・・と、思うケースもあります。

この、部下の気持ちを考えると・・・そこに、仕組み運用面での「改善ポイント」が見えてきます。

・・・評価とは、「考課」とも言いますね。

ちなみに、人事考課の由来は、奈良時代の役人の、勤務の評価や任用試験を意味する「考課令」からきているそうです。

私としては、こちらの言葉の方が好きです。 

それは、「考課」は、部下の「課題」を「考える」と読むことができる。

部下の気持ちを考え、寄り添い、成長を願う上司なら、真剣に成長した未来の姿を思い描き、そこから部下の成長に向けての「課題」を「考える」・・・

部下の成長した姿に照らして

  1. 良いこと、できていることは承認し、褒める。
  2. 要改善、気付いていないところは、(部下に)「自覚させる」こと。

が、初めて正しくできる。

逆に言えば、上司には、このような部下の成長イメージと、その成長戦略がなければ、正しい「評価」などできないということです。

あなたの組織では、こんな上司を育成する仕組みを社内に備えていますか?

人事評価制度を機能させるたった一つの要です。

 

 

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