社長が、どうしても実現したい!って言わない限り、会社は宙ぶらりん。
「なんでこの商売を始めたかって言えば、工場で設備投資したボイラーがあったからですよ。それを使って何ができるか考えたときに、ゆでるモノが布からうどんになってしまったというわけで、、、でも、どうしても売上上げて家族も従業員も笑って仕事ができるようにしたいんです。」
事業計画は、事業の成功に役立てるために立案します。
ところがどこからか、借入金返済計画のための志向に方向転換していきます。
もちろん借入は、事業成功のためにするのですが、当初の借入目的が達成されないまま、返済期限が到来して、資金不足を補うために、事業計画を隠れ蓑にしてしまうのです。
なぜ、事業計画は実現されにくく、借入の用具にされてしまうのか?
それは、経営者がどうしても実現したい!と思うビジョンを表に出さないところから引き起こされます。
経営者の熱い思いは、“怒り”にも似た、どうしても実現したい欲求です。
ですが、あまりに“怒り”にも似ているので、こんな事言ったら「不利になる」「欲張りといわれかねない」「きっと愚鈍だと思われる。」と、シャイで優等生的な発言にすり替えてしまう経営者が、多いのです。
そこで、こういうのです。「税理士先生、事業計画は先生にお任せします。」
考えてみて下さい。
「お任せ」といのは、「何となく私にいいように、世の中を仕組んでね。」と言っているようなモノ、大人のお金が絡んだ社会では、あり得ない事です。
「お任せ」は、心底実現したい目標があるなどとは伝わらない言葉です。
「お任せ」は、自分が経営を振り投げているのと同じ事です。
財務の数字は、会計をよく知っている税理士・公認会計士が得意とする分野です。
事業計画書を作るには、財務の数字が必ず必要です。
しかし、売上や原価といった業務の数字は、間違いなく社長が一番よく知ってるはずです。知らなければ経営なんかできっこありません。
儲かりたい!社長はどうしても売上を上げたいのです。
売上を伸ばす一番目の方法は、今売れている商品か今売れている売り方をさらに伸ばす事です。今一番売れているのですから、一番楽な方法ですよね。
ステップ1は、現状を知る。ハッキリさせるのが、数字の力です。
商品と販売方法でセグメントマップを作ると、お客様の支持している商品がよく見えてきます。利益率のイイ商品を攻めていくのは効率のいい販売方法です。
百貨店用に高級品を作ったが、今売る商品ではなかったと分かりました。
社長は、いいものを作って評価されたいと思い、贈答品を目玉にしていましたが、数字で目が覚めました。なんだ、自動販売機が売れている~!しかも利益がある。
さて、今売れている商品と売り方が分かったなら、ステップ2です。
いったい、いくら稼げば、自分も従業員も笑っていられるのか?
それは、会計・経理が分からなくてもできる足し算です。
預金通帳から毎月の支払金額を拾って足し算すれば、今の費用です。
それに笑える金額を足します。
さて、出てきた数字を粗利益率で割ると、達成すべき売上が出てきます。
自分で紙に書くと、これがほしい売上だと目に見えます。
今の売上とのギャップが分かります。
どの売上を伸ばすべきか、もう社長は納得しています。
ステップ3は、事業を変革する期間です。
家族も従業員もガマンしてくれる期間はどのくらいか?
家族・従業員のガマンは、経営者が一番ヒリヒリ感じていること。
改善したいという思いは、本当に熱くなりましたか?
期間は決めましょう。そして伝えましょう。それだけで、従業員は嬉しくなります。
社長の思いが詰まった売り上げ目標と達成するまでの期間がハッキリしたら、そこでは、会計を知っている税理士・公認会計士・中小企業診断士の応援を願うのも、一法です。
事業計画は、達成できて価値があるものです。
行動予定を数字にしないと、思いは流れていってしまいます。
期間を決めて数字を拾うと、予定とのギャップを知って、予定の立直しができます。
つまりそれがステップ4
「面倒だと思っていた数字を拾うやり方が分かりました。」
社長が理解すれば、次は従業員に伝えればいいのです。
「教えれば、ワンランク役職が上がることですヨ」とお伝えすると、にっこり。
数字で分かると、攻めるポイントが見えてくるのです。
社長の熱い思いは、声に出して書いて、言葉と数字にすれば、儲かる会社と夢が、実現できます。
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