なんとなくやっている業務は必ず見直す
会社の中には、なんとなく続けている業務がいくつかあります。
例えば、メールの開封確認メッセージ。今では数が減ったように思いますが、それでもたまにメールを受信した際に読んだかどうか確認要求されることがあります。これはぜひ読んでほしいというメールを送った時、相手がそれを読んでくれたかどうかが気になるという気持ちはよく分かります。
一方で、この開封確認メッセージ。受取る人によっては「うざったいなあ」と感じる人がいます。私はそれほどの嫌悪感は感じませんが、やはり確認要求付きのメールに対しては、「返信しなくてもいいかなあ」という心理が働きます。これって、メールを送る側からすると、コミュニケーションを遮ることになるのでかえって逆効果です。
仕事の関係で毎週2~3回メールをくれる方がいるのですが、その人からのメールはいつも確認要求メッセージ付き。そこで、先日思い切って「確認メッセージがついているのは何か特別な理由があるのですか?」という質問をしました。先方の答えは、「別に特段の理由はありません」。
私は思っていることを正直にお話し、「どうしても開封確認が必要な重要メール以外は確認メッセージの設定を外してみては」というご提案しました。それ以降その方からのメールは確認要求メッセージなし。私とのメールのやり取りもよりスムーズになった感じです。
また、以前業務フローの点検を行った会社では、正社員の給料は当月分を25日支払い、パート社員の給料は前月分を翌15日支払いと分かれていました。
ここ数年、ずっと同じやり方を続けておられたのですが、ご担当の方に理由をお聞きしても「ちょっとよく分かりません」というご返事。そこで、社長および税理士の先生と相談し、正社員の給料も前月分を翌15日支払いに変更して統一しました。
移行する月は締めの関係で一時的に社員の支給額が減るという課題はありました。しかし、社長が、もし移行時に不都合が起きる場合は、不足分を会社から社員に貸付けするとご決断をされたこともあり、移行も無事終了。結果的に、業務の効率化につながり、資金繰りの把握もより簡単になりました。
なんとなく惰性で昔から続けている習慣のようなものがあります。そして、始めた当初はそれなりの意味や理由があっても、状況が変わって今ではやめた方が皆がハッピーになるものもあります。
中小企業は経営資源の集約化が飛躍のキーポイント。塵も積もればではありませんが、たいした意味もなく惰性で続けていると貴重な経営資源の無駄使いになってしまいます。たとえちょっとしたことでも「なんとなく」やるのではなく、やる、やらないをはっきりさせましょう。
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