接客・サービスの体系化プロセスとは?
最近、接客・サービスの見直しや体系化に関するお問合せが多くなりました。
それだけ、成熟した社会の中、ライバル企業との競争も激しい中で、自社の接客・サービスの現状に疑問を持つ経営者が増えてきていると実感しています。
私も、多くの企業様の接客・サービスの設計・体系化をサポートさせていただいていて感じることは、接客・サービスに関して、多くの企業様でしっかりと体系立てられていない現状です。
マニュアルはあるものの、それが生かされていなかったり、現場OJTの中で、先輩に教えられたやり方を、何となくやっている感や、その教えられた先輩のやり方によって変な流派ができていたり、現場の接客サービスに関する課題は様々です。
先日も、あるウェディング施設のプランナーの接客の棚卸しをしたのですが、施設内を見学する順番、立ち位置、そこで何を説明するかというプロセスも含めて、各スタッフのやり方がバラバラで、統一したプロセスが確立されていませんでした。
他のレストランでも、電話予約の際のメニュー提案の仕方やお迎えの仕方、ドリンクオーダーの受け方などバラバラでした。
接客サービスを体系化する目的は以下の2つが挙げられます。
まず、ひとつ目は全員が全く同じ接客、サービスをすることが目的ではなく、接客サービスという自社が提供している商品をお客様に当たり、外れなく安定的提供する為に、最低限なところは統一しておくことで接客サービスの品質が維持、または全体的に高品質化、平準化できることがあります。
もうひとつは、個々のスタッフで実施している接客サービスを共有することで、各スタッフのナレッジが共有できて、現状より良いサービスをチーム内で平準化でき、生産性の向上、売上の向上に繋がります。
日本の産業構造におけるサービス産業が全体の75%を超えているこの時代において、お客様のサービスに対する期待値は上がっており、接客サービスに対する目も厳しくなっているのが現状です。
その上で、ソフトの根幹である、自社の接客サービスを磨くということは必要不可欠であり、これからの時代を勝ち残る上で大切なエッセンスとなります。
その上で、接客・サービスを設計・体系化するプロセスを簡単に説明させていただくと、以下のようになります。
① 各スタッフの現状の接客サービスを棚卸し、共有する
接客のストーリーに沿って、各スタッフがどのような場面で、どのようなトークをしているのかを把握します。
可能であれば、ワークショップ形式で皆で共有していただくと各スタッフの気づきや引き出しになり、翌日から接客に生かせるというメリットがあります。
② 棚卸しした接客を整理してベストシナリオを創る
全スタッフから収集された、接客ノウハウを吟味して、接客プロセス、トークを反映させたベストシナリオを作成します。
③ ベストシナリオを全スタッフと共有する
そのベストシナリオを、全スタッフで読み合わせ、共有をし、修正箇所やより良いやり方を提案してもらいながら微修正します。
④ ベストシナリオに沿ったトレーニングをする
シナリオを読み合わせただけでは、各スタッフの接客サービスは変わりませんので、ベストシナリオに沿った接客トレーニングを定期的に実施します。
このプロセスを経て、初めて、自社全体の接客・サービスが新たに設計・体系化することとなります。
これらは、新人教育の体系化にも繋がり、教育のスピードアップにも繋がります。
このやり方はどの業種においても汎用性がありますが、特に、対面型でセールスを伴った接客サービスには有効です。
業種でいうと、ウェディング、住宅、ディーラー、旅行会社、保険などで、普段、各スタッフがどんな接客をして、どういうプロセスでご成約に至っているのかが見えにくいが故に売上等の成果に結びつき易い事例も多くあります。
これからの時代、自社のソフトを磨くことは必須です。
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