営業マンが意識すべき商品知識と顧客ニーズのバランス
「〇〇を提案して、それがだめなら△△を提案して、それもだめなら◎◎を提案して…」
ベテランの域に達したある営業マンとの会話の一コマです。
「そんなに次々と提案して、お客さんの反応はどうなのですか?」
「良いも悪いも、提案しないと売れないじゃないですか?」
彼は、会社が提供するサービスの一覧表を作成して、顧客に次々と提案する営業スタイルでした。
サービスに革新性があり、顧客の反応がよければいいですが、彼の場合、決してそうではなかったようです。
そこで、彼に簡単な質問をしてみました。
その質問とは、貴殿は八百屋さんに買い物に行きました。
店主Aさん
「今日は新鮮な野菜がたくさんはいったよ!トマトとキュウリと茄子をまとめて500円にするよ」
店主Bさん
「〇〇さん、今日はお疲れの様子ですね。疲れた時に効く、〇〇さんの好きな蜂蜜味のトマトが
今日入りましたが、いかがですか?」
彼にどちらの店主が好きかを聞いてみましたら、即答でBさんを選びました。
「では、貴殿の営業スタイルはどちらだと思いますか?」
「…Aさんかな」
この例で、彼は自らの営業スタイルが如何に自分中心、商品・サービスありきの営業になっていたかに気がついたようです。
殆どの商品・サービスが成熟化した現在、商品ありきの営業を続けていますと、必ずどこかで顧客との関係に限界がきます。
それは、自分主体の営業活動だからです。
ここは、まず顧客の状況や環境を理解し、最適と思われる商品・サービスを勧めてみる。
もし、顧客が難色を示した場合、逆に何が求められるのか、その場で質問する。
これが、「コンサルティング営業」の基本的なスタンスです。
商品知識を追い求める営業マンがいます。
しかし、それは自分中心の考えであり、身につけた知識をただただ顧客に説明したいだけかもしれません。
商品知識が皆無では、いけませんが、顧客から見た、効果を考える意識があれば後は、必要に応じて対応できるものです。
顧客からの質問で、もし分からない時は、「後で調べてご報告します」でいいのです。
「商品知識」と「顧客ニーズ」とのバランス
貴殿は、顧客と商品、どちらにどのくらい意識の割合を置いていますか?
そして、どのくらいの割合が適切と考えますか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。