初回カウンセリングの失敗例
「2回目につながらないんです」
このようにメールでご相談された方がおられました。後日、くわしくお話を伺うために体験セッションを行いました。
開業されてもうすぐ1年。新規のクライアントさんは、十分ではないけど少しずつ集まってくるようになっていたようです。集客の流れができてきたことに関しては、とても素晴らしいことです。
そして、来られたクライアントさんに対して、一生懸命持てる技を駆使して、セッションを行っています。
でも、2回目に繋がったのは、たった2回。苦労して新規客を獲得しても、リピートが少ないと売上は一向に安定しません。
「このままの状況が続くとマズイ」
先行きがどうしようもなく不安になって、ご相談に来られたというわけです。
話し合いを進める中で、2回目に繋がらない決定的な理由が見つかりました。その理由は、すでに文章中にも出ています。
それは、『一生懸命持てる技を駆使した』こと、です。
(それの何がいけないの?)
このように思われるかもしれません。
もう少し説明すると、『一生懸命持てる技を駆使して、クライアントをとても満足させたこと』になります。
(ますます、なぜそれがいけないのか?と思われるかもしれません)
これは、やさしくて真面目なカウンセラーさんの多くが陥るワナです。せっかく来てくれたクライアントに少しでも満足してもらおうと、初回のカウンセリングであれこれ詰め込みすぎるのです。
クライアントは満足してくれることでしょう。満足感を味わうと、クライアントは解決したつもりになってしまうので、「もう少し様子をみてもいいかな。次の予約はしなくてもいいかな」という気持ちが芽生えるのです。
でも、本当は1回だけでは改善していません。解決した気分を味わっているだけで、ほどなく再び悩み始めるのです。
リピートがないということは、売上的にもマイナスですが、それ以上にクライアントにとってもマイナスなのです。こういった事態は、双方にとって避けなくてはいけないことです。
満足してもらおうという思いは少し横に置いて、クライアントの話をとことん聴いた上で、表面上の悩みではなく、根本的な原因を明らかにしていくことを心がけるのです。
この根本原因を解決していくために、次回以降のカウンセリングで本格的に取り組んでいくことを示すのです。
これを解決していくことで、どんな未来が待っているのかも想像してもらいましょう。
「根本的に改善したい。望む未来をつかむために取り組んでいきたい」という気持ちが芽生えてきたら、クライアントさんは2回目以降もカウンセリングに通うようになります。
初回来られたクライアントに、とにかく満足してもらおう、少しでも楽になってもらおうといった思いでカウンセリングに臨むと、2回目以降にはつながらないことが理解してもらえたでしょうか。
その場限りの満足を与えるか、長期的な満足を与えるか、あなたはどちらを選択しますか?
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