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知的財産の交渉における「ギブ」と「テイク」~社長、相手に対する「ギブ」が先ですよ!

SPECIAL

知財・ライセンスの収益化コンサルタント

株式会社 IPMaaCurie(アイピーマーキュリー)

代表取締役 

知的財産、マーケティング、マネジメント…を融合し、ライセンスによる収益を恒常的に得る仕組を創るコンサルタント。「見えない有益資産」である知的財産を見える化し、将来、億単位の収益向上に繋がる新たな収益力を引き出す独自の仕組みづくりに定評がある。

プレゼンテーション1

前回、このコラムにて「人脈を作りたかったら、名刺を捨てなさい」という本(近藤 昌平様の著作本)に書かれていた一節を引用させていただき、知的財産の交渉における心構えについて話をしました。

今回は、また別の視点から、知的財産の交渉について成功する私なりの考えをお話しします。

よく、「ギブ&テイク」という言葉を使いますね。

人との付き合いは、与え、与えられて成立するものだと言われます。

知的財産の交渉でも、この「ギブ」と「テイク」のやり取りが行われます。特に、具体的な条件面での話し合いになると、少しでも自社の有利な条件で進めたいと思うものです。

では、知的財産の交渉では、「ギブ」と「テイク」どちらが大事だと思われますか?

私は、「ギブ」の方が大事であると考えています。

つまり、

  1. 「当社はこの条件は譲れないから、まずその条件を相手に飲ませてから、相手の条件を聴こう」という方がいいのか、
  2. 「当社の有利な条件に導くために、まず相手の要求する条件を最大限実現させてから自社の条件を聴いてもらう」方がいいのか、

ということですが、私は基本的に2.の方で常に交渉の場で相手とやり取りしてきました。

「そんなの甘い!生き馬の目を抜くビジネス社会で、そんな甘い考えでは根こそぎ相手に自社の技術やノウハウを持っていかれてしまうじゃないか!」

「あなたは甘いね。そんなの海外じゃ通用しないよ。」

という方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、相手の思惑、要求を聴かなければ、基本的に交渉は成立しません。これが裁判所で渡り合うのならともかく、相対取引の場である交渉事です。相手があり、自社があるのです。

交渉の最終目標はどこでしょうか?相手と決裂し、訴訟に持ち込むことでしょうか?そういう戦術もあるかもしれませんが、実際にはそうではないはずです。

お互いの事業が成功し、連携することで相乗効果を引き出すこと、これが目的のはずです。

相手の意図を「聴き」、それをどこまで実現すれば自社の事業も成功できるか?

それをとことん考えたうえで、相手との交渉を進めなければ、決して成功はしないのです。

肝に銘じてください。

決して自社の勝手な思惑を押し付けるだけで交渉は成立しないことを。

御社は、交渉相手の意図を「聴いて」いますか?

まず「ギブ」を考えていますか?

 

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