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価値ホスピタリティで収益を最大化する「付加価値創造戦略」とは?

SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社

代表取締役 

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

150710-0525

ホスピタリティを経営戦略に生かし、新しい価値を創造することを『価値ホスピタリティ』と言いますが、その価値ホスピタリティ戦略の中に『付加価値創造』があります。

今や日本の産業構造ではサービス産業が70%を超え、ハードではなく、ソフトの差別化が求められる中で、あらゆる産業で2極化が進んでいます。

それは、『低価格路線』か『付加価値路線』です。

先日も、ある中堅住宅メーカーの社長と話しをした際にも、『タマホーム』や『パパマル』といった低価格路線が台頭する中で、自社が低価格路線に戦略変更をすることは、今の収益構造上困難であり、これからはより一層付加価値を高めて、他社と圧倒的な差別化を図り勝ち残る戦略しかないと言っていました。

旅館においても、全国一律1泊2食7,980円といった低価格戦略がある一方で、1泊2食で10万円という高付加価値戦略もあります。

どちらが正しいということではなく、今や、どの業界でも起こっている2極化の現状の中で、自社がどのような戦略を取っていくかは、大きな経営判断であり、中途半端な戦略策定は命取りになり兼ねません。

そんな中で、様々な企業に伺う中で、ソフトの肝となる、接客やサービスの体系化がされていない企業が多いことに驚きます。

新人スタッフが入っても、現場任せで、付いた先輩のやり方を教育される、即OJT型で、サービスのバラツキがあり、品質を下げているケースや、今や、現場もスタッフが少なく新人を教育する時間が取れない為、新人スタッフもどうして良いか分からないまま辞めていくケースが多いことも事実です。

そのようなことからも、付加価値を提供する為には、きちんとした接客やサービスの設計、体系化することが重要であり、その体系化されたサービスに応じた教育プログラムの作成やトレーニングすることをしない限り、いつまでも個人のスキル任せでは、これからの時代は勝ち抜けません。

特に、現場では即戦力を求めていますので、旧態依然とした、先輩の背中を見て覚えさせるような教育スタイルでは、とても今の時代で勝ち抜くソフトの提供にスピードも追いつけません。

それでは、どうしたら付加価値を提供できるサービスを体系化できるのでしょうか?

それには、やはり今ある接客サービスの現状を棚卸して、どのような価値をお客様に提供するかをもう一度考え、そのビジョンに向かって、サービスを設計し直すことが重要です。

ヤン・カールソンの『真実の瞬間』という本がありますが、お客様はサービスを受ける際に、ほんの瞬間で、その企業の良し悪しを決めてしまうという考え方があります。

従って、現状のサービスの中で、ほんの少しのことでお客様は、不満にも感動にも繋がるということです。

その積み重ねが全体的なその企業におけるサービスの付加価値となり、好印象を持ち、リピート化や顧客ロイヤリティに繋がります。

例えば、ある旅館ですが、お迎えの際にご予約のお名前をスタッフがお聞きしていたところを、予約の際に到着時間、車の車種、ナンバーをお聞きすることにより、お客様が名前を言う前に、スタッフから『○○様ですね。お待ちしておりました!』とお迎えするようになり、お客様の感動指数が上がったいう事例があります。

このように、ほんの少しのことでお客様は感動していただけるのです。

このようなアイデアをスタッフで出し合い、実行できるもの、できないもの、他部署の協力が必要なもの、仕組み化が必要なもの等を精査しながら、接客サービスを設計してシナリオ化します。

そして、それが基準のなるので、それに対してスタッフ全員で共有、トレーニングすることで実際のオペレーションに落とし込み、定期的な品質チェックをすることで、高付加価値サービスの品質を平準化します。

そして、新人スタッフが入った際にも、それらを活用すれば、新人スタッフも先輩に教わらなくても、そのシナリオで自習できるといったメリットもあり、教育に掛かる時間も短縮できます。

このように、これからの時代を勝ち残る上で現状のサービスを見直し、付加価値を見据えたサービスの設計・体系化は重要な戦略となることは間違いありません。

あなたの会社は、低価格戦略でコストカットしますか?

それとも、高付加価値戦略でソフトを磨きますか?

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