通販ビジネスと「エシカル消費」
「道徳・倫理的」という意味があるエシカル。
「エシカル消費」は、その言葉通り環境保全や社会に配慮した買物のことで、日本でもこの消費スタイルが浸透してきている。
環境への配慮だけにとどまらず、貧困層支援や産業振興など、社会規範に配慮した取り組みにより生産・流通される商品を提供する企業を、消費者はショッピングを通して応援するわけだ。
たとえば、児童労働を排した服や雑貨類、開発時に動物実験をしていない化粧品、放し飼いの鶏肉、地産地消も一種のエシカルな取り組みである。
お金を使うことに意義を見いだそうとする人たちは、「エシカル消費」により“いいことをした”という満足感が得られるため、商品や企業に対する顧客満足度が高くなる傾向にある。
「エシカルファッション」をはじめ、「エシカルフード」「エシカルインベストメント(倫理的投資)」など、様々な分野で広がりをみせているエシカルな活動は、大手企業ばかりでなく、中小企業にも求められる時代となっている。
分かりやすい事例なのが、トヨタ自動車の「アクア」の取り組みだ。各地のNPO 法人と協力し、「アクアソーシャルフェス」として、川をきれいにするイベントを開催。必要な道具類をアクアで運んで社会貢献を行うことで、クルマ離れが進む若者層の好感度を上げ、車両別販売ではトップクラスの実績を誇っている。
私の顧問先にも、入社式後、全社員で川の清掃をしている企業や、地域のごみ収集、アマゴ稚魚一万匹の放流活動等々、継続的に地域に根ざした活動を行い、結果としてエシカル消費に結びついている事例が増えている。
このエシカルの概念は、コンセプト重視の通販ビジネスと親和性が高く、今後、我々が取り組むべきテーマの一つである。
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。