勝ち残る社長が実践している財務主導型経営
あなたは「黒字倒産」というコトバをご存じでしょうか?
別のコトバで言い換えるなら、黒字倒産とは、「勘定合って、銭足らず」といった状態のことをいいます。損益計算書上は「黒字」の状態、つまり「利益」が出ている状態なのにもかかわらず、お金が回らなくなって結果的に倒産してしまうということです。
極論をいえば、会社は「赤字」であっても潰れません。
本当に会社が潰れてしまうのは、「お金」がなくなった時です。
したがって、社長は、自分の会社の「お金」の流れを誰よりも深く理解するとともに、資金不足の状態に陥らないよう、常に目を光らせておかなければならないのです。
一見すると、「黒字経営なら、潰れないのではないか?」と感じられるかもしれません。しかし、そこに多くの社長が陥る落とし穴があるのです。黒字倒産の兆候がある会社の社長の多くは、「売上拡大には熱心に取り組む」、その一方で、「手元にお金を残すのは苦手」という傾向にあります。
しかし、会社を潰さない事業永続のキーポイントは、「財務」にあるのです。
黒字倒産予備軍の社長の多くは、財務を無視した経営を続けた結果、気が付いたら「無理な売上拡大」や「身の丈に合わない過剰投資」に走ってしまったり、あるいは、「場当たり的な資金調達」や「間違った節税対策」を行ってしまったりして、ますます資金が枯渇していくという悪循環に陥っていきます。
ここで問題になるのは、社長自身が「自分の会社が負のスパイラル陥っている、将来的に陥る可能性がある」ということに気が付けるかどうかです。自社のあり方に問題があると感じた場合、本気で永続的な成長発展を目指すのであれば、「売上主導型経営」から「財務主導型経営」へ一刻も早くシフトすべきなのです。
財務中心の会社づくりを行っている社長は、自社のお金(キャッシュ)がどのように循環しているのかを正しく理解し、如何に効果的にお金を残していくかを考えます。お金を残す社長は、一般には知られていない絶対的な手順と、見落としてはいけない幾多のチェックポイントを習得することで日々強い財務体質の会社づくりをしているのです。
ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛
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