「店舗のAI化の準備とは?」
先日、とある設備メーカーの幹部の方から、こんなご相談がありました。
「セミセルフレジ、とか、レジスケジュールプログラムとか、省力化とスピードアップ化の問い合わせが多いんです、でもですね、レジ遅れる原因のトップは売価アンマッチですからね、作業のムダ改善のほうがよっぽど削減チャンスがあると思うんですけどね。」
この設備メーカーさんのつぶやきは、実に的を得てまして、殆どのチェーンストアでは、レジが遅くなる原因のどこにムリムダが、あるのか把握されていないのが実情です。
「人がいない、人がいない」といいながら、こういうムダには目を向けず、レジ機器の高スペック化や採用年齢の70歳に引き上げ、問題を先送りをしている大手チェーンの先行きは不透明であります。
5年経ったら、75歳に引き上げるのでしょうし、レジのセルフ化は益々進むことでしょう。しかし、採用年齢80歳はありえませんから、10年はどう考えてももたないわけです。
そういう意味では、大手のやり方は参考にならず、中小のチェーンであるからこそ、独自のAI化準備は、今すぐにでも始めておく必要があると考えています。
ちょっと前に話題となった、ソフトバンクのペッパー君も、家電売場や不動産店やスマホ承りとかで活躍してます。
もし、これをチェーンストアの店舗にいれてみたら生産性はどうなるでしょうか?大型店舗で、ご案内係りのあるショッピングセンターであれば、その分をAIロボット化できますから生産性はあがります。
また、ドラッグストアの薬剤師不在時対応などにも、今後流用の可能性がでてきます。
一方で、こうした「ご案内」作業がないところでは、どんな作業をやればいいのか考えてみますと、作業指示書がある店では即座に活かすことができます。
特に、スーパーマーケットでペッパー君にやってもらいたい仕事は、商品加工、商品仕分け、陳列といった作業です。
実際に計ってみるとわかるのですが、店舗作業の8割がここに集中しています。
仮に24時間働いてもらえば、なんと、3人分にあたる6000人時が浮くこととなり、年間で600万円もの人件費を、他にまわし投資することができるわけです。
肝心のペッパー君の一台の導入コストをみてみますと、本体価格20万+メンテナンス費が3年間で80万です。
なんと、年間50万円で働いてくれる、大変お安いロボット君なのです。
但し・・・
※掃除や皿洗いなどの家事全般はできません。
※物を運ぶように設計されていません。
※階段上り下りと段差が越えられません。etc
と、注意書きがありますので、現時点では、作業用ではなくて、ご案内用となりますが、自動車業界では、ハイブリッド車、運転支援システム搭載車は実用化され、車の自動運転化がまもなく実現されようとしています。
もはや労働集約産業へのAIロボット導入も夢ではありません。
今からムダの無い作業指示書を作り準備しておくことで、一気に人時生産性をあげ圧倒的な差をつける日はそこまできています。
あなたの店舗ではその準備はできていますでしょうか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。