営業部隊のモチベーションをあげる効果的な方法
「営業マンの研修を実施してもらえないでしょうか?」
以前、ご依頼をされた企業さんには申し訳ないのですが、即座にお断りさせて頂きました。と言うのも、私は「営業研修は否定派」だからです。
なぜ、営業研修で教えることをやらないのか?
これは、ズバリ申し上げると、コミュニケーション能力とモチベーションが成果に対して強い影響を与えている「営業職」は、教育ではスキルが上がりにくいためです。
コミュニケーション能力というのは、幼少期からずっと蓄積された対人関係のクセがあります。
これは、本人が本気で変えたいと思わない限りは変わりません。
外部からのチョロチョロとした教育では不可能なのです。
モチベーションもしかりです。
経営学で学ぶ「動機づけ理論」のなかにも、報酬や昇進などの外部報酬は、経年劣化を起こすので、効果は限定的だと明言され、持続性のある動機づけは「仕事そのもの(達成欲求)」や「仲間との達成感醸成(親和欲求)」とされています。
営業研修をこの観点から分析してみましょう。
営業職は、製造技術、人事・経理職とは異なり、売れる・売れない」というシビアな評価基準が立ちはだかっています。
仕事そのもので「達成感」を得るためには、当然ながら成果を出し続けていないとなりません。
期待とおりに成果を出してくれない「営業マンの中クラス以下」の人達の底上げが研修のテーマになることが大半なのですが、彼らには営業に必要不可欠なメンタルとコミュニケーション能力が足りないことが、ほとんどです。
前述の通り、このメンタルやコミュニケーション能力の変化・成長は、外部刺激では修正困難です。
従って、「仕事そのもの」…つまり達成欲求を刺激するには、営業マンに勝ち戦をさせて自信をつけさせるしかないのです。
そんなことは分かっている!と思われる方がほとんでしょう。
でも、どうやって勝ち戦をさせるのか…を真剣に考え、取り組んでいる企業は少数派です。
そもそも、営業で成果をあげるには、2つのアプローチしかありません。
1つ目は、決まりやすい商談を営業マンに与える事。
2つ目は、商談の受注確度を上げる事です。
本質的には、この2つしかありません。
そして、もうひとつ大切な前提条件を抑える必要があります。
それは、戦い方の基本概念を営業部隊の編成にも注入していくことです。
勝つ為の基本前提は「兵力をいかに集めるか(数)」または「どのような武器を集めるか?」そして、「相手の士気をいかに挫き、味方の士気をいかに高めるか」に着眼することです。
兵力の【質】をあげるよりも、【量】を。
量よりも、【武器】を
質と量と武器を有効に活かす為の土台…つまり【士気】が、勝ち戦のカギを握っています。
営業におきかえると【質】をあげる営業研修よりも、営業マンの大量採用の方が結果に直結するということです。
しかし、これでは固定費増となり経営リスクが増長してしまいます。
ならば、【武器】と【士気】に着眼しなくてはなりません。
【士気】は前述の通り、勝ち戦によって醸成させるという前提があるので、経営の意思決定は、「いかに勝ち戦となる“武器”を営業マンに渡せるか?」に絞られていくるのです。
これなら売れる!という武器を持ち、実際に受注に結びつけば、また次も勝てるだろうと思うのが、人間の不変心理です。
自信をもった営業マンが売れないはずがありあせん。
売れるから、自信がさらに自信が芽生え、もっとやろう!と頑張るのです。
御社は、営業マンに「丸腰」で戦わせ、叱咤激励をしていませんか?
成果をあがるために効果的な「武器」を営業マンに与えて、勝ち戦をさせていますか?武器を営業前線に的確に配備して、組織的な援護射撃体制をつくっていますか?
超競争時代において、売上を上げ続けるためには、最も大切なアプローチです。
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【タイトル】
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2016年5月20日(金)18:30-20:30 汐留コンファレンスセンター
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