最新情報に無頓着な社長は「損」をする
「クラウドファンディングを推される意味がようやく理解できました。資金調達というよりは、実需を確かめながら先行販売が出来るという一粒で二度美味しい手法だという事をおっしゃりたかったのですね」
先日、関与先企業さんに「新しい資金調達法として注目されているクラウドファンディング」へと取り組みをお勧めしました。
ところが、新商品の開発資金ですか? そこはまったく問題ですよ…。との返信が。
私が、舌足らずの勧め方をしてしまい、どうやら真意がご理解頂けなかったようです。
そこで、なぜ藤冨が、新商品の上市にあたりクラウドファンディングをお勧めするのか…をメールでご説明することにしたました。
めでたく1発でご理解頂いたのですが、今回の件は、見落としてはならない重要な示唆も含まれているので、コラムにて皆様にもシェアしたいと思います。
クラウドファンディングとは、商品のコンセプトやデザインが決まったばかり状態で、これから量産化体制に入ろう!という段階で、資金調達をする仕組みです。
「こんな新商品を発売します。製品化にあたり、どなたか資金提供してくれませんか?」と投資を募るわけです。
我が社に株式投資をしてもらうわけではありません。
これから発売する商品をディスカウントしたり先行入手できたりするオプションをつけることで、先行予約を受け付ける仕組みです。(他にも方法は色々とありますが…)
つまり、売れるか売れないか分からない商品を、クラウドファンディングの投資活動を通じて、実需を調査しながら売上に繋げていく…という仕組みが事実上動いていることになるのです。
これは画期的です。
藤冨は、20年以上前にマーケティング・コンサルタント会社に勤めていました。
大手の食品メーカー等が、これから出す新商品に、数百万、数千万円の調査費用を出して、需要調査をするのを目の当たりに見てきました。
莫大な投資をしても、実際に上市をしてみると、当たったり、外れたり…。
今から思うと、御飯を炊くのに、薪を割り、かまどに火をくべ、竹筒でふぅふぅ言いながら米を研ぐような感覚です。
膨大な労力とコストをかけて。
それが今は、ワンタッチで出来上がり。
恐ろしい世界にさえ感じます。
ちなみに、同社は日用品の製造業で、全国の小売店の9割以上との取引をしている実績をもつ会社です。
新商品を置いてほしい…と依頼すれば、ほぼ確実に置いてくれるでしょう。
しかし、今の世の中、店にポンと置いておいて売れるほど甘くはありません。
綿密な仕掛けに基づいて、小売店にくるお客様に興味・関心を持ってもらう必要があります。
そのためには、店員さんが「この商品はスゴイ、売れるかも! 積極的に売場展開しよう!」と士気を高めてくれることが必要です。
何も実績がないと、「大丈夫かな…」と不安に感じますが、クラウドファンディングで投資が募ったらどうでしょうか?
発売前ですが、このようなサイトでこれだけ予約販売が出来ました…。
とバイヤーさんにプレゼンしたら、何も無いよりは何倍も積極的に売場展開してくれます。
しかも、全国のストアカバーが迅速に進めば、広告も効果的に展開できます。
広告やパブリシティに触れた消費者が、ネットで検索をして「買える状態」にしておくことや、スーパーやコンビニに訪れたお客さんが、スグに手に取れる状態にしておけばチャンスロスを無くし、漏れなく売上に直結してくれるからです。
新商品は、上市をするまえに「売れる空気」をつくることが大事です。
もちろん、十分な資金調達を行って、積極的に「攻める」資源を確保することも大事です。
この2つを同時に実現できるクラウドファンディング。
決して、軽くみることはできない存在です。
新しい概念のサービスを取り入れるのは、億劫ではありますが……最新技術を無視してしまうのも勿体ない。
成功確率をあげるために知恵を絞りながら、チャンスロスも同時になくす最新サービス。御社でも積極的に活用してみませんか?
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