閑散期であっても、売上を伸ばした秘訣とは?
二八(にっぱち)と言えば商売的には厳しい月のことを言いますが、2月の売上を前年対比127%と伸ばした店がありました。それも1店舗の出前・宅配だけで売上500万円を越えました。
では、どうしてこれだけの売上をアップさせたのでしょうか?
売上を伸ばすために、販促費を多くしたわけではありません。売れない月に販促費を多く投入しても効果は薄いので、前年より販促費を抑えています。
もちろん、30%以上などという大幅な割引をしたのわけでもありません。割引をしたら利益がなくなってしまいますので、すべて定価で販売をしました。それなのに、売上は大きく伸ばすことができました。
その秘訣は、旬の素材を使った新しい商品を投入したことです。
日本には四季があり、それぞれに旬の素材があります。春には、春キャベツや菜の花などの春野菜、鯛や貝等の海の幸などがあります。甘味でも、桜餅が店頭に並べば日本人は春を感じます。
しかし、旬の素材はどこの店でも同じです。あの店だけは旬の素材が違うということがありません。
それでも、この店が売上を伸ばしたのは、旬の素材に一手間加えて、その店らしさを演出したためです。秘守義務があるため詳しくは書けませんが、簡単にいってしまえば、旬の素材と店のよさを組み合わせたことで、お客様の望む商品ができあがったのです。
ただ、商品がどれだけよくても、お客様にお知らせしなければ出前・宅配では注文が入りません。店にお客様が来て下さる来店型であれば、メニューを見ればわかりますし、従業員が旬の商品をおすすめすることもできます。
しかし、出前・宅配では新しい商品を広く知ってもらうためには、何らかの媒体を使う必要があります。
かといって、新規客も含めて大々的に告知するためには、どうしても販促費が掛かってしまいます。そこで、繁忙期でないときに売上を支えてくれる既存のお客様にメールやDMで旬の新商品のお知らせしました。
すると目論見通り、既存のお客様からの注文が大幅に増えました。
そして、もう1つ売上が伸びた秘訣は、旬の商品紹介には、美味しさの理由と食べたらどんな気持ちになるのか、商品の特性とお客様がもつであろう感情を合わせて表現をしたことです。
旬の商品の良さや美味しさをお客様の気持ちになって伝えたことで売上が伸びたのです。
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