働く人目線での人事制度と多店舗展開
さて今回は、フードビジネス経営者の今一番の課題である人の確保に関しての好事例をご紹介します。
ある日本そばのチェーン店のニュースリリースが、人不足で悩んでいるフードビジネスの経営者にどう映ったでしょうか。
そこには「ゆで太郎システムが奨学金返済補助制度導入」と書かれていました。
奨学金の返済金補助制度は一部の地方自治体での実績はあるようですが、民間では
あまり聞きません。
実は「フランジャ」でもこのことを取り上げていました。 「画期的なことと言っていい」とまで言っています。
ゆで太郎は創業者の水島社長の運営する直営部門の「信越食品株式会社」とFC部門の「ゆで太郎システム」があり、いずれも100店舗、150店舗の規模になっています。アイデアマンゆで太郎システムの池田社長のアイデアのようです。
その内容です
ニュースリリースをそのまま載せます。
<奨学金返済補助制度導入>
株式会社ゆで太郎システムでは、新卒の社会人スタートにあたり、生活負担軽減かつ会社への帰属意識を高めてもらうために、「奨学金返済補助制度」を導入しました。
*対象奨学金
・公的奨学金及び、会社が認めた奨学金
*対象者
・新卒社員(高校、専門学校、短大、大学)
・卒業後1年以内の者
*補助金額
・毎月の返済額(上限3万円)
・支給総額108万円以内
*支給期間
・3年間
大学生の奨学金の受給者は全学生の53%を占めているそうです、尚且つ大学院生は67%が受給者だそうです。
月間45千円から64千円が支給されているそうですが、しかし返済となるといくら無利子と言っても大変です。
毎月3万からの返済は新入社員の20万円前後の給与では非常に大変です。一人暮らしですと尚更です。
ゆで太郎システムでは「独身寮制度」と組み合わせてセットで仕組みを作っています。3年間としているのは、3年で店長になれば30万ほどの給与になることで大丈夫だろうと考えています。
池田社長は社員に普通の生活をおくって欲しいと言っています。2つの制度を組み合わせることでより、充実した内容となっているようです。
実際は現在社員の方で奨学金受給者であった方が数名いらしゃったことがヒントになっているようです。
半数以上の学生が奨学金を受給していることの事実と、新入社員の目線で考えたこの制度により就職希望者が増えて来ることを期待したいと思います。
今、求人難で苦戦している経営者の皆様も一つのヒントになったのではないでしょうか。
皆様の会社に入社してくる大卒社員の半数は奨学金受給者だということです。 働く人たちの目線で考えることで解決策は出てくるのかもしれません。
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