痒いところに手は届いているか?
クライアントになってくれそうな先からの問い合わせを受けて、改めて提案を返すときというのは、どんな業種でもそうですが、ちょっと緊張するものです。問い合わせの内容は的確に把握できたか、提案は問題解決に役立つ内容になっているか、過不足はないか、妥当性が高く、確実に効果が望めそうな内容を分かりやすく表現できているかなど、心配しだすときりがありません。先方に受け入れてもらえるのか、そうではないのか。
どんな事業でもそうですが、客先への提案が受け入れられるためのポイントを一言で言うと「痒い所に手が届いているか?」という話になります。そこに提案側の独自性がにじみ出ていれば、「他社には真似のできない」提案ということで、受注確率は一層上がります。そこまで追い込めれば価格は関係ない、とまでは言いませんが、妥当な価格帯であれば大きな障害にはなりにくいものです。では、「痒い所に手が届く提案」とはどんなものなのでしょうか?
特徴その1:自分では手が届かない所に届くこと
考えてみれば当たり前なのですが、人間だれしも痒いところはまず自分で掻いてみようとするわけです。自分の手が届きさえすればそれで解決、何も社外に解決策を求めようとはしないでしょう。つまり、「自分では手が届かない」解決策を提案する内容になっているかどうか?が一つ目のポイントです。具体的には、専門的な知見が及ばない、資格要件が不足している、技術が伴わず自分では品質良く仕上げられない等の場合がこれに相当します。また、仮に自分で対応できたとしても外注したほうが時間やコストの面で優位性がある、となれば発注の確率は高くなるでしょう。
特徴その2:確実に痒さが消えること
解決策として有効であることを、これまでの実績で示せたり、第三者が証言してくれたりする場合を想像いただければわかると思いますが、「あそこに頼めば大丈夫」と思ってもらえるだけのデータを提供できるか、というのが意外に大きなポイントだったりします。
特徴その3:今が商機であること
痒みの原因とも言えるのが「商機」であることは、意外と知られていないものです。どんなにうまく行っている会社でも、経営者たるもの、見えている商機を逃すことほど痒いと感じることはありません。自分では解決できず、御社に頼めば確実な解決が望めて、しかも今こそが商機である。そんな提案に持ち込めるなら、受注の確率は飛躍的に向上します。
言われてみれば当たり前の話、なのです。でも当たり前をきちんと果たすことでした実績は伸びてゆきませんし、それ以外に商売の王道はない、という鉄則も古今東西変わることはありません。商機を見出して有効な解決策を、クライアントの手が届かないところに届けることで明日を拓こうとする経営者を、当社はいつも全力で応援しています。
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