モバイル対策はリッチ化時代へ
楽天市場やAmazon のモバイル経由の注文比率が、いよいよ50%を超えそうだ。
数年前までモバイル通販は、10代から20代前半の若年層向けファッション分野が中心であったことから、「自社商品は、中高年向けだからモバイル対応の必要はない」と考えていた通販会社も多かった。だが、いまやスマホユーザーは中高年にも拡大中で、とくに女性は、PCは一切使わずスマホのみというユーザーが増えている。
Amazonでは、月間ユニークユーザー数はPCが2,000 万、モバイルが2,800 万と、すでに来訪者数ではPCよりもモバイルの方が上回っており、今後の更なる拡大に備え、モバイル向けサービス展開を強化している。
一方、楽天市場でも、モバイルユーザー数の増加を受けて、出店者にスマホ対策の働きかけを行った結果、9割の店舗がスマホ用のページを編集するようになったという。つまり楽天市場では、スマホ向け画面を自動的に既成する「表示最適化」機能は使わずに、スマホ向けのオリジナルページを作っている店舗が大半を占めているのだ。
以前、スマホはPCと比べて画面サイズが小さいため、「デザインはシンプルにし、写真や商品は絞り込む」といったシンプルUI(ユーザーインターフェース)の方向性にあったが、高解像度化やネットワーク環境の進化により、サイト制作の中身は大きく変化している。
現在では、コンバージョン率を上げるために、多くの写真や動画を配したコンテンツの「リッチ化」がスタンダードになりつつあり、お店のこだわりや商品に対する想い、ストーリー性を反映させた、消費者から支持されるサイト作りが求められている。
モバイル通販は、「表示最適化」から、より快適な「リッチ化」へと確実に進化し、PCと同様の作りこみが必要な時代になってきている。
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。