営業のIT強化は、何からどうすればいいか?
WEBやITを活用して、営業強化したい経営者は、多いものです。
特に、2019年はIT導入補助金が、昨年より大幅に予算が増えた関係で、導入する会社が、相当増えることが予想されます。
本日は、中小企業の経営者にとって、やってみたいか、あるいはやってはいるが、悩ましいことが多い施策の一つ、「営業のIT強化」についてお伝えします。
「辻先生、営業システムの導入って、どう思われますが?」
「当社のような業種に、営業のIT化はどうでしょうか?」
昨今、facebookやインスタグラムはもとより、無料でお試しできるSFA、CRM、MAなどが幾つも市場に出てきた結果、全員営業の導入時や営業強化の検討時に、上記のような相談がよく出てきます。
つい先日も、弊社は今年から○○の営業システムを導入しようと考えていますが、全員営業と連携は可能でしょうか?、というご相談を受けしました。
結論から言うと、「全員営業とITは、問題なく連携できます。それどころか、真剣に取り組めば、想像する以上の効果が得られます」
(注:本日は、こういった営業システムや、営業支援ツール類や手法の全般を「営業のIT強化」と総称して、話を進めます)
ただし、「営業のIT強化」すれば、それだけで売上利益につながるかというと、それほど甘くはありません。
なぜなら、「営業のIT強化」の本質は、営業戦略の特定範囲の部分強化および支援ツールの位置づけだからです。
また、導入した企業でも、経営者が思うような成果を出しているのは、まだまだ少数です。
その証拠に、以前やっていたが、もう止めてしまった。導入した手前、仕方なく使っているが、少しの効率化と引き換えに、別の雑務が増えたという現場の本音を聞く場合があります。
しかし、市場環境の変化により、好むと好まざるとに関係なく、重要度は今後さらにアップし、中小企業はおろか、自営業でさえ取り組まざるをえないものになっていくでしょう。
これは、売る側ではなく、買う側に立てば、一目瞭然です。
もし、あなたが20代~40代前半で、家か車を購入しようとする際、いきなりその会社に問合せをして、営業マンを訪問させますか?
必ず、その前に、WEBで検索して、会社そのものや、サービス・評判などを確認して、購買条件をクリアした先にだけ問合せをするはずです。
これは、BtoBであろうが、BtoCであろうが変わらない原則ですし、今後、更に加速化される現象です。
つまり、現段階では、「営業のIT強化」をする必然性や重要度はまだ低かったとしても、それは、あくまで既存客との関係性においてであり、新規客を増やしたければ、一定水準以下の会社は、いずれ市場の変化に取り残されていくということです。
ただ、悩ましいのは、「営業のIT強化」に取り組みたいと考えた時に、次から次に新しいサービスが出てくることです。
様々なツールやシステムに興味を持つのは素晴らしいことですが、全部試してみようとすれば、全部が中途半端になってしまいかねません。
しかし、現状~5年先を見据えれば、会社を強くするための施策として、正しい方向性であることは間違いありません。
「営業のIT強化」で最も基本となるのは、やはりホームページ(BtoCなら、facebookもあり)です。まずは、ここが一定水準にないと、他に手をつけても徒労に終わりかねません。
「隗より始めよ」という言葉があるように、このあたりから再点検してみてはいかがでしょうか?
そして、良し悪しを判断できる目を養った後は、いつまでも外部に丸投げするのでなく、ホームページ更新くらいは自社で出来るようにしていくことが「営業のIT強化」では、正しい方向性であり、そうして初めて、「営業のIT強化」と営業現場とが連動し始めるのです。
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