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コピー商品やコピー技術、対策の第一歩とは?

SPECIAL

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン

代表取締役 

商品開発コンサルタント。特に開発部門を持たずに売れる商品開発を実現する、独自の「デベロップレス」体制づくりに定評。いま全国の中小メーカー企業の業績躍進の新手法として、多くの企業から指導依頼が集まる注目のコンサルタント。

「商品の型番までマネしてくるんですよ」先日、ご相談を受けた、ある贈答品メーカーの悩みです。聞くと、長らく会社を支えてきた定番商品において、最近になってコピー商品が出てきたとのことです。

詳しくお聞きすると、商品の見た目だけではなく、ご丁寧に型番まで似せてあるそうです。その企業は、ただでさえその定番商品の売り上げが落ちてきたところに、コピー商品の登場で追い打ちをかけられ、さらに売り上げが落ちている状態です。これに対して、社長は、「弁護士と相談して訴訟を考えている」と怒り心頭です。

コピー商品、模倣商品あるいは模倣技術というのは、市場で一定レベル成功した商品に対しては、必ずと言っていいほど出てくるやっかいものです。

これに対して、その商品や技術が、情熱をもって開発したものであれば、

「絶対に許せない」

そう熱くなるのも無理はありません。

本当に許せないですよね。ただ、経営者たるもの、どこかで「冷静さ」を持たなければなりません。冷静に対策を考え、実行する必要があります。決して感情だけに流されてはいけません。仮に訴えるのであれば、十分に勝算があるのかどうか、また、その費用対効果は?など、冷静に分析しなければなりません。

そして、もっと冷静に考えるべきこと、それは、「原因をどこに求めるべきか?」ということです。別の言い方をすると、「怒りに任せて、原因を模倣企業にだけ求めていないか?」これを冷静に考えてみて欲しいのです。

コピー商品が出てきた時に、我々が最も冷静に分析すべきこと、それは、「顧客の反応」です。自社の商品とコピー商品に対して、顧客がどう思っているか?です。

顧客がコピー商品に流れているとき、その原因の一つに、顧客が「コピー商品で十分と思っている」可能性があります。この可能性を頭のどこかで冷静に見ておかなければなりません。

顧客が「コピー商品で十分」と反応している時、それは、もはや自社が考える商品の価値と顧客が認識している商品の価値に開きがある時です。この場合、顧客の認識を変えるか、商品を変えるか、どちらか、もしくは両方をしなければなりません。

「〇〇社の商品でなければ!」「あのコピー商品は、古いし、偽物」顧客にこう思わせなければなりません。

これをせずに、模倣企業を訴えるだけでは、根本的な解決にはならないのです。仮に、訴訟に勝ったとしても、既に商品の価値は下がってしまっており、顧客から十分な対価を得ることは難しく、また、新たな模倣企業も手を変え、品を変え出てきます。

顧客が安価なコピー商品に流れ始めた時、それは、「そろそろ商品を変えよ」と顧客が教えてくれている時です。

怒りのあまり、自社商品を追いかける模倣企業を追い回してばかりいては、いつのまにか自社の方が模倣企業の後手に回ることになります。

御社は、常に顧客の先を走り、顧客を引っ張っていますか?

 

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