中小企業の働き方改革への対処法
4月に新元号「令和」が発表され、これ自体は慶事ですが、会社経営への影響としては、あらゆる原材料が値上がりしつつあります。
さらに、4/1から法律改正を含め、働き方改革の動きが本格的に施行されています。
本日は、会社と経営者が、働き方改革をどう業績アップにつなげていくかについてお話します。
最近、ようやく働き方改革の内容が報道され始めましたが、まだまだ多くの中小企業では、「わが社は関係ない」という他人事のように見受けられます。
今回の働き方改革は、これまで現在の政府がやってきた…、例えば、プレミアム・フライデー等とは会社経営における意味合いと影響が全く違います。
個人的な感覚では、この潮流が今後も続くとすれば、かつて労働法の改正により、業種によっては、正社員よりも派遣社員が多くなるなど、雇用形態とビジネス構造が、大きく様変わりしたのに近い影響が出る可能性あるとすら考えています。
そして、今回の「働き方改革」最大の要因は、会社への罰則付きということです。
ゆえに、会社と経営者が、自分の本意ではない法律やルール変更に、どう向き合っていくかについては、次の一言で表現するしかありません。
「悪法でも、法は法」
どうせ従わざるを得ないのであれば、異論や文句をつけても、状況は一切変わらないので、それを業績アップにどう利用していくかを考えた方が建設的というのが、私からの提言です。
働き方改革なんて、「わが社には関係ない」と考える会社の何割かは、ただでさえ人手不足なのに、それで有給休暇を増やし、さらには残業まで減らそうとするなんて「絶対ムリ」…と最初から思考停止になってしまっている場合があると推察されます。
しかし、そう考えてしまうのは、いままでの会社経営とやり方を現状維持で続けていくという前提がありために、「働き方改革」をするかしないかという思考の枠組みに留まっているからです。
そもそも、日本のビジネス環境は、今後の人口減少に伴って、国内市場は頭打ちから年々縮小し、新しい人を採用するのが一層難しくなることが確実視されます。
要は、「働き方改革」や「労働法の改正」があろうがなかろうが、全ての日本企業は会社経営と営業のやり方を、今までとは大きく変えざるを得ない状況に、既に陥っているのです。
しかし、悪いことばかりではありません。そんな状況だからこそ、本気で会社の生産性向上に取り組む必要が出てきているからです。
中小企業が〝営業強化 と 働き方改革 と 人手不足“ を同時に解決しようとすれば、従来のやり方の延長では不可能です。
ゆえに、どうしたって、今までのやり方を変えざるを得なくなります。
今回の働き方改革は、受身の会社や、多くの会社がやりがちな一部の部門や管理職などに対応を丸投げしても上手くいきません。
ですが、主体的かつ全社一丸で取り組もうとする会社にとっては、経営改革と営業現場の根本的な強化への追い風となります。
なぜなら、長時間ガンバル営業によって業績が上がる結果は、会社と経営者にはメリットがあっても、中小企業の社員にとっては、中高年をすぎる頃から収入メリットは頭打ちとなる一方で、健康・心身面において負担が一気に増えるスタイルでした。
しかし、働き方改革をきっかけに、少ない労働時間かつ人員で実行できるやり方で、業績アップが可能になるとすれば、処遇が現状とほぼ同等という前提は必要ですが、社員にとっても確実にメリットが負担を上回るからです。
さて、御社では、「働き方改革」をやり過ごそうとしますか?
それとも、「働き方改革」を利用して、何段階も生産性アップする会社を目指しますか?
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