定休日を設けると、売上・利益はどうなるのか?
外食、小売り、サービス業ではこのところの人手不足が深刻な状態です。
時給を上げても、募集広告を出しても、問い合わせすらないこともあります。
人手不足を解消し、社員のやる気を高めるために、回転寿司のスシローは2月5・6日の2日間、ほぼ全店にあたる約500店で一斉に休業しました。
外食にあっては給与水準も高く、離職率も低いスシローが連休に踏み切ったことは大きな意味があると思います。
木曽路でも、5月7・8日の2日間連休をするそうです。
外食や小売り、サービス業では年中無休が当たり前になっていますが、働く側としては定休日があるのはとてもありがたいのです。
私も若い頃、店長を経験しましたが、休みでも店が開いていると、店のことが気になって心の底からゆっくりと休まることはありませんでした。
では、経営者は定休日を設けることをどう考えているでしょうか?
採用もしやすくなり、従業員の士気が上がるメリットはあります。
しかし、デメリットとして、定休日の分だけ売上が下がってしまう不安感がつきまといます。
ご支援先のお店では、メリットとデメリットと考慮した結果、定休日を設けることにしました。
果たして、売上は下がったでしょうか?それとも・・・・
定休日実施前の一年と実施後一年について売上と利益を比較してみました。
季節変動やその年の経済状況にも関係をしてきますので、正確な比較はできませんが、数店舗で定休日を実施した結果には共通点がみつかりました。
定休日を設けた結果、売上は下がりました。
しかし、下げ幅は定休日の合計売上よりも少なかったのです。
さらに、店によって異なりますが、3~6ヶ月後には、売上は定休日無しの状態に戻っていました。
利益についても、人件費・水道光熱費が減少した結果、利益が増えていたのです。
ただし、一定の売上以上になると定休日を設けない方が売上も利益も高くなりますから、定休日を設ける際は事前にシミュレーションをしておく必要があります。
中には、毎週1回の定休日に加えて、月1回連休を設けた店もありました。
この店は、売上は下がることなく、連休導入前の売上とは変わっていなかったのです。
働き方改革法案が2019年4月から施行されます。
外食や出前宅配においても、人が採用できて、充実して働いてもらうためには、長時間労働の改善は急務です。
労働人口の減少を考えると、そろそろ年中無休が当たり前になる日も近いのではないでしょうか?
そのためにも、各社が積極的に、定期的に定休日を設けて、お客様にも定休日があることが当たり前だと啓蒙することが重要だと考えます。
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