新卒採用をする会社に年齢給は必要です
初めて人事制度をつくる経営者の半分以上は、年齢給が必要ないと言います。
その理由は、社員の賃金は社員の評価によって決まるものであり、年齢によって支給するものではないと考えているからです。
この考え方は決して間違っていません。
ただし、その会社も新卒採用を始めるようになると、“ある”ことに気がつきます。
仕事がまったくできない新卒社員を採用して、1から仕事を教えていくことになります。
まずは勤務態度を守るように指導し、知識・技術を身につけるように指導し、重要業務をできるように指導していきます。
つまり、入社して約10年は企業がその社員を指導する期間となります。
新卒社員は全く成果を上げることができないとしても、毎月きちんと賃金を受け取ることができます。
仮に、一人前になるために時間と費用を掛けて社員を教育するとなれば、その期間に昇給はするでしょうか。
基本的に昇給することは考えられないでしょう。
ところが実際は、どの会社でも新卒社員に対して昇給をしています。
では、この昇給はどんな性格でしょうか。
社員が成長したことによって、組織貢献したからそれに対する昇給でしょうか。
そうではありません。
この新卒社員が一人前になるまでの間の昇給は、生活保障としての昇給です。
つまり、年齢給の昇給と考えなければなりません。
新卒社員が一人前になるまでは、生活保障給として年齢給を昇給するということです。
「年齢給を毎年昇給しますので、焦らずじっくりと勤務態度を守り、知識・技術を身につけ、重要業務を行うようにしなさい。良く上司の指導を聞いて学び、成長するのです」
この説明が必要でしょう。それによってその新卒社員は当面の間、この昇給が同じように全ての新卒社員に支給されるため、焦らずに一歩一歩階段を踏みしめるように成長していくことができるのです。
企業でやっていることは全て何か理由があります。
昇給に関しても、特に新卒社員に対する昇給は年齢給の昇給であると説明できない会社では問題が出てきます。
ある会社で、中堅職社員の昇給が5000円、新卒社員の昇給が4000円でした。
これは中堅職社員の不平・不満となります。
仕事を教えている中堅職社員が5000円の昇給で、仕事を教わっている新卒社員の昇給が4000円はあり得ない話です。
ただし、この新卒社員の4000円の昇給は年齢給の昇給だったらどうでしょうか。
中堅職の社員も、その昇給した分を含めた形で今は年齢給が支給されています。
やっていることは間違いは1つもありません。
しかし、経営者として、経営者の言葉で説明できるかどうか。
そのように賃金制度はつくらなければなりません。
そして可視化した上で、自分でこれからまた見直しをすることができなければいけません。
つまり、賃金制度は自分が考えて作成できない限り、社員の質問に対する回答はできないのです。
だから、弊社では自分で考えて賃金制度をつくることをおすすめしています。
それによって、全ての社員の賃金に対する不平・不満はなくなります。
なぜなら、全ての社員の質問に経営者自らが答えることができるからです。
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