儲ける社長のお金の使い方
ビジネスというのはお金使ってより大きなお金を儲けることですから、すべての経営者は投資家であると言えます。資本金や借入金を事業機会に投資し、元本よりも大きなリターンを狙うわけです。
つまり、儲ける社長というのは投資戦略が上手いと言い換えることができます。よく「金持ちはケチ」と言ったりしますが、ビジネスは投資だということをわかっている社長であれば、リターンが見込めるものに対してはしっかりお金をつかいます。
事業の強みを生み出す、または強化するための設備
組織力をアップさせるための優秀な人材
事業を成功させるためのノウハウや情報
儲かる仕組みを導入するためのコンサルティング...などなど
投資マインドでしっかり儲ける社長はお金の使いどころを非常に意識し、こういった自社の事業を強くするもの、つまり将来お金を生み出すものには借金をしてでも積極的に投資します。
逆に、お金を生まないものにお金を使うことは投資ではなく消費ですから、儲ける社長は消費は極力抑え、それを投資資金にまわすという発想になります。(これが「金持ちはケチ」と言われるゆえんです。)
この投資と消費の区別を意識するということが大事なポイントで、儲からない社長はここがあいまいなために投資家ではなく消費家(=浪費家)となってしまいます。
一見投資のように見えて実は単なる消費として終わってしまうもの、その代表例が「企業研修」です。講師を招いて半日かけて社員に講義を聞かせる。その内容がいいものであれば、出席した社員は知的好奇心を満たされて興奮し、数日間はモチベーションがアップするでしょう。でもそれだけです。すぐに忘れてしまいます。会社に新しい仕組みが残らないのです。
社員を送り出した社長は消費マインドですから、研修代は気にしてもそれにより得られるリターンに対する意識は低く、研修後に社員に感想を聞く程度。社員に「すごくよかったです。ありがとうございます。」と言われて「そうか、じゃあ頑張ってくれよ。」なんて言って終わり。これでは研修代と社員の貴重な時間を浪費しただけです。
また、消費マインドの経営者はお金を使ってお金を増やすという感覚が乏しいため、なるべく手元にお金を残しておこうと考えます。しかし、この考えが結局お金を減らすことになります。
金融投資や博打ではお金を投資したり賭けたりしなければ損は発生しませんが、経営ではそうはいきません。何にも投資しなければリターンを得られないだけではなく、社員の給与や活動費にお金は出て行ってしまうからです。経営ではお金を生み出すものに投資していかなければお金は減るばかりということです。
哲学者ニーチェはこう言っています。
「樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、それは果実だと誰もが答えるだろう。しかし、実際には種なのだ。」と。
果実は種をまいた結果でしかありません。
売上という果実を追い求めて立ち回っても、種をまかなければ目の前の果実を取ったらそれで終わりです。
また、いつも同じ種をまいていたのでは同じ結果しか得られません。結果を変えたければ新しい種類の種をまくことです。
そして、種が芽を出して樹木として育ち、やがて果実を実らせるまでの時間。この時間も投資によって買う、つまり早めることができます。
いろいろな手段がありますが、コンサルタントを起用することもそのひとつです。研修のようなお勉強ではなく、新しい仕組みを自社に組み込むためのコンサルティングを活用すれば、自分たちでやったのでは5年、10年かかるところを2年に短縮するというようなことも可能です。
実際、弊社のコンサルティングを受けられたクライアント企業の社長からいただく感想で一番多いものは「これを自分たちだけでやろうとしたら何年経ってもできなかった。」というものです。
よく「時間だけは平等に与えられている」といいますが、これは事実ではありません。結果を出す社長は投資と行動によって時間を短縮し、いち早くビジネスを次のステージに飛躍させています。
時は金なり。待っていてもビジネスチャンスは向こうからやってきてはくれません。自ら投資し、お金をつかってより大きなお金を生み出す。このサイクルを早回しさせることが事業成長の鍵です。
御社では事業成長を加速するための投資はできていますか?
消費マインドで立ち止まってはいませんか?
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