カウンセラーの現実と希望
前回のコラムでは、ある講習会の懇親会の席でお話させていただいたカウンセラーさん(臨床心理士)との会話「カウンセラーの将来性について」をお伝えしました。
今回は、その続き「カウンセラーの現実と希望」についてです。
現実をしっかり把握した上で、どのように考えていけば、未来に希望が持てるようになるか、について話が展開していきます。
カウンセラーの中でも最も就職するために有利なのが臨床心理士なのですが、いろいろと現状を教えてもらうにつれ、暗い気持ちになりました。
せっかく大学院まで出て資格を取ったけど、30代を目前として「もう将来が見えない」ということで別の職に就くという人がその方の知り合いでいたそうです。
苦労してスクールカウンセラーの職に就いたのはいいけど、給料が安定しない、環境が悪いことに悩まされていたようです。
せっかく望んだ職についたのにどんな悩みがでてきたのでしょうか?
それは、こういうことでした。
給料が完全時給制で、学校の行事に左右されたり、夏休みは無給状態になったりと、収入が非常に不安定だというのです。特に夏休みの無給状態の辛さは、容易に想像がつきました。
環境の悪さというのは、例えば学校ではカウンセリング専用の部屋などなく、雑然とした部屋で行うようです。夏場の酷暑でもエアコンがなく、なかなかカウンセリングに集中できなかったということです。
*あくまでもこの人が経験した学校での待遇や環境です
職に就ければいい方で、現実には就職先があまりなく、別の仕事をしながらカウンセラーの職をずっと探している人もいるようです。
たとえ職に就けたとしても相当努力をし続けないと収入は上がらず、一般の会社員の平均年収よりも低いことが多いです。
ただ、これは何もカウンセラー業界だけの話ではありません。
行政書士や社会保険労務士、税理士、弁護士といった資格であっても同様です。資格を取ったからといって安泰ということは一切ありません。
何年もかけて、必死で努力して資格を取ったとしても、働く場所がないことは他業種でもよくあることなのです。
社会保険労務士の資格を持って独立開業している友人に話を聞くと、「資格は持っていても使えない人が多い」と言うのです。
どういうことか?
人手が足りないので、有資格者の求人を行っているのですが、応募してくる人が一般常識がなく、雑談すらまともにできないというのです。
専門知識はあるけど、それ以前に社会人としての資質を疑う人があまりにも多いというのです。
これは、税理士さん、弁護士さんに聞いても、同じようなことを言われます。
懇親会でご一緒させていただいた臨床心理士さんもやはり同じようなことを言っていました。
学業としての頭脳は明晰だが、心理オタクと化していて、実戦のカウンセリングにはまるで向いていないのです。
やはり、まずは資格云々の前に社会人としての最低限の資質は、当然必要になります。
そして、いろいろと懇親会の席で二人とも結局同じ意見に行きついたのですが、カウンセラーとして自分の思うように活躍するためには、そして望む収入を手にするためには独立開業が最も近道だと、より強く思った次第です。
カウンセラーが独立開業して成功するためには、カウンセリングスキルを学ぶときから、起業家として成功するスキルも同時進行で学んでいくことが大切です。
その中でも特に開業当初は、集客スキルが絶対欠かせないものになります。
逆に言うと、ほとんどのカウンセラーは集客スキルを学んでいないので、正しい知識を得て、それを実践していくことで他の人との差が歴然となるのです。
あなたはカウンセリングスキルだけでなく、集客スキルもしっかりと身に着けていますか?
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。